NOといえるバンカー
「悪質なM&Aをやめるよう経営者に言うべき時がある。感謝されても報酬はゼロ。バンカーとはおかしな商売なのだ。」米投資銀行家、ケン・モリス氏(51)が「バンカー道」を説いたのは、UBSの米州部門を率いた8年前のことだ」
(日本経済新聞2010年3月30日17面 一目均衡)
【CFOならこう読む】
今日の記事は、昨日私がとりあげたジム・コリンズ氏のインタビューを引用して、NOと言えるバンカーが待たれることを主張しています。その場合報酬の問題がネックになり得ることも指摘しています。
「「NOといえるバンカー」。待たれる存在とはいえ、悩みは報酬だろう。実現しなかったM&Aにリーグテーブルはない」(前掲紙)
私はバンカーではありませんが、買収の局面でDDやバリュエーション等のアドバイザリー業務を行なう場合、私が進めるべきでないと思う案件については、はっきりとそのように伝えることを心がけています。
その場合でも報酬は頂戴するわけですが、クライアントは良い顔をしない場合が多いように思います。その理由の一つがアドバイザリーに対する支出額の会計処理の問題です。
「企業結合に直接要した支出額のうち、取得の対価性が認められるものは取得原価に含め、それ以外の支出額は発生時の事業年度の費用として処理する」(企業結合会計基準第26項)
つまり買収できないとなると、我々に対する報酬がPLにヒットすることになるわけです。
損益に影響があるから、買収を進めたいというのもおかしな話ですが、会計が経営行動に影響を与えることが現実にはたくさんあるのです。
そんなおかしなことがあるので、余計にNOと言うべきM&AにはNOと言うことが重要だと思うのです。
【リンク】
なし








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技術者も当たり前として要求される品質を改善をする事で「売れなくなる」のを防いでいます。
誰もが挑戦したく、そして夢見、さらに特許報酬までつく新技術に取り組ませてもらえる方がまれなのです。
持たざるものの悲劇ですね。
解っていないで手を染めてしまうのは止められますが、悪質な経営者は止められません。業としてのアドバイザリーが難しい点です。
一昔前のバンカーなら、金貸さんと言えば止められたかもしれませんが、いまやどこからでも金を引っ張れる時代。バンクがバンク(最後に頼るべき”岸”)でいられなくなったということでもあります。
だからこそ、経営者の首を切れる唯一の権限者である株主にしか、悪質な経営者は止められないのです。