キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)

バンダイナムコホールディングスは9月、グループ資金を一元的に管理するキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入する。玩具製造のバンダイなど傘下の主要4社から始める。余剰資金を一括管理することで、M&A(合併・買収)など資金需要が高まった際に迅速に対応できる体制にする狙い。
(日本経済新聞2009年8月22日12面)

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CMSを導入することにより、グループ企業の資金管理を一元化することが可能になります。

例えば、子会社の余剰資金を別の子会社の借入金返済に充てることで連結ベースの有利子負債を削減し、グループ全体の資金調達・運用の効率を高めることが可能になります。

例えば、グループ各社の資金をホールディングカンパニーや金融子会社に集中させ、グループ各社の口座残高を常にゼロに保つという手法があります。このケースでは、グループ会社の口座に売上代金等の入金があると、その資金は翌日までにホールディングカンパニー等の口座に吸い上げられます。

逆にグループ会社が資金を引き出すと、口座が一時的にはマイナス残高になりますが、翌日までにホールディングカンパニー等からマイナス分の資金が補充されるのです。 一時の資金不足は、銀行の当座貸越枠で対応します。

「CMS導入により金融機関への金利や手数料など年間約1億円のコストを削減。また、金融機関からの借入条件を精査し、6月末時点で約200億円の有利子負債を今期末までに半減する」(前掲紙)

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