今年の国別IPO件数と調達額

世界各地で企業が株式市場へ上場する動きが再開している。昨年9月のリーマン・ショック以降、IPOは急減していたが、中国など新興国を中心に増え始めた。景気底入れ期待から投資家心理が改善してきたほか、株式相場回復を受けて企業の上場意欲が高まっていることが背景にある。ただ欧州や日本は依然として低調で、地域間格差が広がっている。
(日本経済新聞2009年9月16日3面)

【CFOならこう読む】

「世界全体の7月のIPOによる資金調達額は前年同月比48%増の99億ドル。金融危機後、初めて前年同月を上回った。8月は同5倍強の約75億ドルに達し、9月も11日時点で前年同月の5倍を超える水準だ。」(前掲紙)

今年の世界の新規株式公開の状況(9月11日まで)は次の通りです。

日本経済新聞 2009年9月16日 3面

日本経済新聞 2009年9月16日 3面より

中国は昨年9月から6月下旬までIPOを凍結しており、3ヶ月弱での実績です。

日本はいつ頃から回復してくるかが我々日本人にとっては重要ですが、アーンスト・アンド・ヤングのファラー氏が指摘するように「IPO市場はマクロ経済の遅行指標であり、回復には景気後退(景気回復の間違い?)から最低1年~1年半程度かかる」とすると、早くても来年の後半以降になると考えられます。

【リンク】

なし