「緩やかなドル安」継続か?

外国為替市場で円高・ドル安が加速し、円相場は25日、約7ヶ月半ぶりに1ドル=89円台に突入した。「円」に注目する輸出企業の担当者にしてみれば、悪夢のような円の急伸。しかし、「ドル」に注目する市場参加者からみれば、ようやく想定の範囲に相場が戻ってきたようにも見える。
(日経ヴェリタス2009年9月27日25面)

【CFOならこう読む】

「通貨安政策に反対だ」(藤井裕久財務相)

「強いドル政策は米国にとって非常に重要だ」(ガイトナー米財務長官)

24日の日米財務相会談でのこの発言をどう解釈するか、そのひとつの見方は次のようなものです。

「米国の過剰消費頼みで成長を続けてきた「世界経済の不均衡」。膨れ上がった米国の経常赤字の穴埋めが徐々に困難になる中で、ドルの価値が少しずつ目減りしてきた構図が浮かび上がる。
不均衡是正のためにもドルは緩やかに下落することが望ましいが、暴落しては困る。」(前掲紙)

両者の発言も緩やかなドル安政策堅持の表明であると見れるのです。

「「強いドル」を訴えるのも、本当にドルの上昇を願ってといよりは「暴落を避けるための方便」(JPモルガン・チェース銀行の佐々木氏)」(前掲紙)

もうしばらく円高基調は続くと見て良いでしょう。

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