ローテク製品でもブランド価値向上 – おもちゃのレゴ

世界有数の老舗玩具メーカー、デンマークのレゴ・グループ。子供向け玩具というローテク製品にもかかわらず、高い収益性で知られる。非上場でありながら、競争力を維持する秘訣はなにか。2003~04年の経営危機を乗り切ったヨアン・ヴィー・クヌッドストーブ社長兼CEOに聞いた。
(2009年11月1日日経ヴェリタス20面)

【CFOならこう読む】

レゴブロック、うちの子供達も大好きです。ローテク製品でも、価値を磨けば時代を超えて支持されるということなのでしょう。CEOの話は、日本企業にとっても示唆に富むと思われるので、備忘記録的に一部紹介します。

「-どうやって復活したのですか。
「非コア事業を中心に人員を削減しました。家族的な意識が高い会社ですが、『運命共同体なのだから報酬を一律10%カットしよう』という考え方では生き残れない。再建の過程で企業カルチャーを取り戻し、明確な理念を持つことが競争力を保つうえで非常に重要だと気付きました。」

「-新興国でのビジネスをどう考えますか。
「成長スピードは確かに素晴らしい。でも、中国市場は過大評価されている面もあります。レゴの顧客は可処分所得が年1万~1万5000ドル以上の層。中国が日本をしのぐ市場になるのは15年から20年くらい先でしょう。」

「世界の玩具のおよそ8割が中国製になっていますが、レゴでは比率は3%ほどです。世界の拠点で毎分およそ3万個のブロックを24時間年中無休で作っていますが、売上はクリスマスシーズンに集中します。多少の製造コストの削減より、売れる物を売れるときに販売現場に確実に届けるロジスティックスの方が重要なのです。」

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