株主還元、企業価値に影響

・MM命題では配当と企業価値は無関係
・現実には株主還元策が株価に影響及ぼす
・配当や自社株買いのあり方に様々な仮説

(日本経済新聞2009年12月07日21面経済教室土井丈朗慶大教授)

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MM理論によると配当も自社株買いも企業価値には無関連とされていますが、日本では配当の方が好んで行われています。

畠田敬・相馬利行「自社株買いに関する展望」によると、

「配当と自社株買いの両方を行った企業は全体の24%で、配当のみの企業は全体の62%、自社株買いのみの企業は全体の1%弱だった(2002年度~2005年度)」(前掲紙)

米国では、

「2000年に配当だけを行ったのは全体の20%、自社株買いだけ行った企業は45%、両方行った企業は35%と株主還元策として自社株買いが主流」(前掲紙)

との調査結果が紹介されています。

特に自社株買いのみ行った企業が日本の1%に対し、米国では45%もあるというのが面白いですね。

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