長期金利上昇

政府が郵便預金の預入限度額の引き上げを決めてから初めての取引となった31日の債券市場で、長期金利が上昇した。限度額引き上げを「財政規律の緩みにつながる」と判断した一部の外国人が売りを膨らませたことが背景だ。
(日本経済新聞2010年4月1日19面)

【CFOならこう読む】

”外国人、売り膨らむ”という見出しが目を引きます。

国債の現物市場で外国人にスポットが当たるということは、今まであまりなかっただけに気になります。

「米長期金利は低下し、国内株式市場も反落。本来ならば債券買いが膨らみやすい状況だった。その中で売りを主導したのは外国人投資家だ。「中期財政目標の作成などで改善に向かうと期待されていた日本の財政問題が再び悪化することへの警戒感は強い」(クレディ・アグリコル証券の加藤進氏)といい、長期金利の押し上げ要因として意識された」(前掲紙)

野口悠紀雄氏が、文芸春秋3月号の「ついに国債破綻が始まった」は、国債が国内だけで消化できなくなると、インフレと円安が大きく進む可能性を指摘していますが、今日のニュースから、遠からずそのような日が来るということをリアルに感じました。

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