国際協力銀行(J B I C)、円建外債発行支援

国際協力銀行(JBIC)は4月中にも、外国政府などによる円建て外債(サムライ債)の発行支援に乗り出す。債券発行額の95%保証に加え、一部は買い取りにも応じ信用力を補完する。
国内の機関投資家と新興国政府などを引き合わせ、東京市場の活性化につなげる狙い。トルコなど複数の国の政府や政府機関などが発行するサムライ債を候補とする見通しだ。

(日本経済新聞2010年4月15日1面)

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国際協力銀行の前身は日本輸出入銀行です。

2008 年 10 月 1 日に、国際協力銀行( 国際金融等業務 )は国民生活金融公庫、 農林漁業金融公庫、及び中小企業金融公庫と統合し、株式会社日本政策金融公庫 ( 以下、「 日本公庫」といいます。)となり、国際協力銀行( 国際金融等業務)は、日本公庫の国際部門として承継されましたが、日本公庫においても引き続き「 国際協力銀行(J B I C)」 の名称が使用されいます。

JBICの使命は次の通りです。
・日本にとって重要な資源の海外における開発及び取得の促進
・日本の産業の国際競争力の維持及び向上
・国際金融秩序の混乱への対処

「サムライ債発行支援ファシリティ」は2009年5月にスタートしています。これは上記使命の3番目の業務分野に位置付けられ、アジア諸国がサムライ債を発行する際、最大5,000億円規模でJBICが保証を供与し支援するもので、各国からの要請を踏まえ、国毎にサムライ債保証枠を設定するものです。

サムライ債とは、海外の国や企業といった外国の発行体が日本国内で発行する債券で、発行時に日本円で払い込まれる、円建外債です。

今日のニュースは、「サムライ債発行支援ファシリティ」でこれまで設定されていた2009年度末までの申請期限を撤廃し、2010年度(2010年4月)以降も引き続き、アジア諸国等のサムライ債発行支援の実施をするというニュースです。

「ただ外国政府などが支払不能に陥って保証を発動すれば、最終的には税金によって損失の穴埋めを迫られる恐れもある」(前掲紙)

日本政策金融公庫は、財務省所管の特殊会社ですので、当然そうなります。

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