KKR、インテリジェンス買収へ

米大手買収ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)は18日、総合人材サービスを展開するインテリジェンスを、親会社のUSENから買収することで合意した。2006年に日本拠点を開設して以来、KKRにとって第1号の日本企業の買収となる。ただ、買収規模が、325億円と小ぶりなうえ、人材サービス業は一般的にファンド向きの投資対象とはいえない。「動かざる巨人」が長い沈黙を破って本格始動した理由を探ると、米老舗ファンドの投資哲学が見えてくる。
(日経ヴェリタス2010年6月17日17面)

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「人材サービス業は一般的にファンド向きの投資対象とはいえない」というより、高レバレッジの投資には向かないというべきでしょう。

私も最初にこのニュースを聞いたときに、何故インテリジェンスなんだろうか、と思いました。

この点、KKR日本代表の簑田氏は「景気変動の影響はあるが、日本の旧来の終身雇用制度の転換を迫られる中、人材サービス業は社会インフラとして絶対伸びていく」(前掲紙)と投資の理由を語っています。

KKRというと、80年代のハイレバレッジでタックスメリットをとことん追求するファンドというイメージが強いので、簑田氏の発言は意外な感じがしましたが、真っ当な投資をしようとしているんだなあと妙に感心してしまいました。

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