ライブドア(現LDH)、フジに310億円支払いで和解

旧ライブドア、フジに310億円支払い 株急落巡り損害賠償和解

ライブドア(現LDH)の第三者割当増資を引き受けたフジテレビジョン(現フジ・メディア・ホールディングス)が、ライブドア事件で同社株価が急落し損害を受けたとして、LDHに約345億円の損害賠償を求めた訴訟は22日、LDHがフジ側に約310億円を支払うことで東京地裁で和解が成立、両社の訴訟は終結した。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090123AT1G2203522012009.html

【CFOならこう読む】

フジは、2005年年5月23日にLDHの第三者割当増資に応じて払い込んだ金額(約440億円)とフジが取得した全株式を、2006年3月16日に売却した金額(約95億円)との差額である345億円及びそれに対する遅延損害金について、旧証券取引法第18条(虚偽記載のある有価証券届出書の届出者の賠償責任)に基づき、東京地方裁判所においてLDHに対して損害賠償を求める民事訴訟を提起していました。

今般、東京地方裁判所から職権による和解勧告及び和解案の提示があり、昨日、LDHとの裁判上の和解が成立しました。その内容は次の通りです。

■ライブドアは、当社に対し、損害賠償金として、2009年2月10日までに金310億5442万8000円を支払う。

LDHは、和解案を受諾した理由をプレスリリースで次のように説明しています。

当社が東京地方裁判所からの和解勧告を受諾することとした主な理由は、1)提示された和解案は原告請求額を減縮した金額の支払を内容とするものであり、当社主張の一部が実質的に認められたものと評価できること、2)現在当社が係争中である他の損害賠償請求訴訟と異なり、本件は、旧証券取引法第18 条・19 条に規定されている新株の募集に応じて取得した者への賠償責任であること、3)本件の早期解決により、当社の訴訟費用および労力を節減し、他の損害賠償請求訴訟に注力して取り組むことができること、の3点です。

LDHは、この和解金額を堀江元社長ら旧経営陣に賠償請求する方針です。

【リンク】

平成21年1月22日「和解による訴訟の解決のお知らせ」株式会社フジ・メディア・ホールディングス[PDF]

平成21年1月22日「和解による訴訟の解決に関するお知らせ」株式会社LDH[PDF]