飲食店の賃貸借契約解約に伴う補償金
飲食店運営の一六堂が9日に発表した2008年8月中間期の連結決算は純利益が前年同期比2.8倍の3億1千3百万円だった。東京・秋葉原の居酒屋「八吉」の閉店に伴い家主から支払われた補償金3億5千万円を特別利益として計上した。3月に買収した17店舗の改装費が膨らんだため、営業利益は6%減の2億4千3百万円にとどまった。
(日本経済新聞 2008年10月10日 15面)
【CFOならこう読む】
家主都合の賃貸借契約解約補償金の相場がどれくらいであるのかわかりませんが、3億5千万円という金額には目を惹かれます。
会社はこの件、昨年11月26日に、次のように公表しています。
1.特別利益の発生及びその内容
当社は、平成17年12月より当社の主力業態であります「天地旬鮮 八吉 秋葉原ワシントンホテル店」を、賃借にて盛業のもと営業しております。この度、賃貸人様より老朽化した建物を建て直したいとの申し出がありました。
当社といたしましては、秋葉原エリアの再開発と賃貸人様の更なる発展に寄与するという形で、平成20年3月をもって、当店舗をやむなく閉店し明け渡すこととし、本日、明け渡しに関する覚書に調印いたしました。本明け渡しにより、333百万円の特別利益が発生する見込みです。2.特別損失の発生及びその内容
上記明け渡しに伴い、固定資産除却損及びリース契約解約損として、80百万円の特別損失が発生する見込みです。3.今後の見通し
本件に伴う特別利益及び特別損失は、来期の平成21年2月期の業績に織り込む予定でおります。
賃貸借により店舗運営を行っている会社のCFOは、1つの事例として記憶しておくのが良いかもしれません。
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