株式譲渡益と配当への課税、オバマ陣営、税率20%に

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税制改革案 マケイン側と対立

米大統領選の民主党候補に確定しているオバマ上院議員の陣営が、14日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルに寄稿する形で税制改革案を公表した。ブッシュ大統領が看板としてきた減税政策を巡り長期の株式譲渡益と配当への課税に関して、最高税率を20%にする方針を明らかにした。
20%の税率を適用するのは年収25万ドル以上の世帯。年収25万ドル未満の層に関しては詳しく言及していない。株式譲渡益と配当への課税では現在、15%の上限税率を設けており、オバマ陣営の主張が通れば一部増税になる。
日本経済新聞 2008年8月15日 7面) 

【CFOならこう読む】

オバマがウォーレン・バフェットに会いに行ったときに、”金持ちの税率が低すぎる”と言われた、というニュースを以前読んだことがありますが、これがそれに対するオバマ氏の回答なのでしょう。

日本では株式市場を活性化する税制改正が模索されていますが、重要なのは普通の人が安心して株式投資が出来るインフラ(税制も含む)を整備することにあります。

そういう意味では、普通の人が普通に投資して得られる金融所得に係る課税は非課税で良いと思います。日本版401kの非課税枠ももっと広げるべきです。

一方、金持ち優遇の批判が、日本の株式市場活性化そのものの障害になっている現状を鑑みると、これらの批判をかわすためにも、日本でも一定の年収以下の世帯のみ非課税(又は軽減税率適用)とするといった措置を講じても良いのではないかと思います。

【リンク】

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