ソフトバンク、無議決権優先株を発行・上場

ソフトバンクが無議決権優先株、資金調達多様化へ動く

ソフトバンクは8日、議決権がない代わりに普通株より配当の多い種類株(無議決権優先株)の発行・上場に向け、定款変更などの準備に入ると正式発表した。地図大手のゼンリンも同様の定款変更を表明した。東証は種類株の上場に関する制度を7月に正式導入する。資金調達の多様化を目指した種類株の発行は年内に最大で10社程度に上りそうだ。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080509AT2C0801M08052008.html

【CFOならこう読む】

ソフトバンクの種類株は既存の普通株主に無償で割り当てられます。これは昨年9月
に上場した伊藤園と同じ手法です。
ソフトバンクと伊藤園の種類株の主な特徴は次の通りです。

ソフトバンクは種類株式の発行の理由を次のように説明しています。

「本優先株式は、投資家の嗜好が多様化するなか、配当を選好する投資家に対しては本優先株式を、また、より議決権を重視される投資家には普通株をという形で、その嗜好に応じた投資機会の選択肢を提供するものであり、新たな投資家層を開拓し、我が国の証券市場のさらなる発展に貢献できるものと考えています。従いまして、現実に発行する場合には、まずは既存株主に対し、無償割当という形で実行し、既存株主にその選択の機会を提供すべきものと考えております。
なお、将来的には本優先株式は、当社の企業価値の基礎となる経営理念・大きな志に基づいた中長期的な経営判断を可能とする株主基盤を維持しながら、当社における柔軟な資金調達や株式による買収等の選択肢を増やすものものでもあり、当社の企業価値の更なる向上に寄与するものと確信しています。」

また孫正義社長は、「M&Aなど攻めの経営の道具としても使える」と種類株発行の意義を強調しています。

無議決権優先株の市場株価が普通株の株価を上回る場合には道具として使え得ると思いますが、伊藤園の種類株のように普通株の株価を3~4割下回るようだとあまり種類株発行の意義は認められません。
https://cfonews.exblog.jp/7785958/

ソフトバンクの配当水準は普通株の2倍~5倍と伊藤園の1.3倍を大きく上回るので、これが種類株の株価形成にどう寄与するか注目されます。

【リンク】

2008年5月8日「定款の一部変更に関するお知らせ」ソフトバンク
http://www.softbank.co.jp/news/release/2008/080508_0001.html
http://www.softbank.co.jp/news/release/2008/pdf/080508_0001.pdf

「優先株式の無償割当て及び優先株式の内容」伊藤園
http://www.itoen.co.jp/ir/class1/outline/index.html