年金会計の新基準、強制適用時期1年先送り

日本の会計基準作りを狙うASBJは、年金積み立て不足を負債に計上することを定めた新たな退職給付会計基準の強制適用時期を延期する。2012年3月期末としていたが1年先送りする見通しとなった。昨年の公開草案公表後に企業の異論が相次ぎ、現在も適用範囲や方法を巡る議論が継続している。こうした調整に時間がかかるほか、企業の実務負担が大きいことにも配慮し、適用時期を見直す。
(日本経済新聞2011年8月24日15面)

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「企業側の指摘を受けてASBJは今春から適用時期や内容について改めて議論している。ASBJ内では、積み立て不足を一括して負債計上するとしていた公開草案の一部を手直しし、

1.負債計上に一定の猶予期間を置く
2.配当原資を定める単独決算書では当面、負債計上しない

という2案を軸に調整している」(前掲紙)

ASBJとして基準そのものを見直しするのでないのであれば、単に先送りするというのでは理屈が通りません。連単分離という方向性なら特に先送りする必要はないでしょう。

市況を睨んで先送りすることにする、というならそう言えば良いのに。

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