日本国債の格下げに伴い、21社について格下げ方向で検討

格下げ方向で検討中のトヨタ自動車や信越化学工業など21社については、3週間以内に結論を出す。現時点の格付けはAa1からA1。
(日本経済新聞2011年8月25日5面)

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「格下げ方向で検討しているのは、関西電力や東京ガスなど電力8社・ガス2社、東日本旅客鉄道(JR東日本)やNTTなど鉄道3社・通信2社。このほか、味の素やアステラス製薬、フジフフィルムホールディングスなど6社」(前掲紙)

ムーディーズは以下の6社について、格付Aa3からの引き下げを検討していると発表しました。

味の素株式会社
アステラス製薬株式会社
富士フイルムホールディングス株式会社
株式会社セブン&アイ・ホールディングス
信越化学工業株式会社
トヨタ自動車株式会社とその子会社

検討は以下の点に留意して行われるということです。

「今回の見直しにおいては、日本政府の格下げが上記 6 社の固有の信用力に与える影響、及びサポート システムの継続性について評価する。

現在の 6 社の格付には、国内主要銀行や日本政府の国内企業に対する強固なサポートが織り込まれて おり、各社固有の信用力から 1、2 ノッチ程度上乗せされている。

ムーディーズは、見直しにおいて、日本政府の格下げ要因でもある低下傾向にある経済成長環境に対 する各社の事業プロファイル及び財務プロファイルの抵抗力などを含む固有の信用力について検討す る。また、流動性及び銀行や日本政府にとっての相対的な重要性等を評価する。日本政府の格付は Aa3 へと格下げされたが、上記 6 社に対するサポートシステムは引き続き強固であると考えている。」
「[MJKK]日本政府の格下げを受け Aa3 の事業会社 6 社の見直しを継続すると発表」ムーディーズ・ジャパン株式会社 [PDF]

日本政府の強固なサポートとは何でしょう。
むしろ6社が日本を支えているのではないでしょうか。

【リンク】

「[MJKK]日本政府の格下げを受け Aa3 の事業会社 6 社の見直しを継続すると発表」ムーディーズ・ジャパン株式会社 [PDF]