ギャップフィリング

21世紀の企業経営のキーワードはグローバル化とダイバーシティ(多様性)、イノベーションと考えている。そのグローバル化の手段としてM&Aは避けて通れない。
(日本経済新聞2011年10月25日15面 日経フォーラム世界経営者会議ー武田薬品工業 長谷川社長)

【CFOならこう読む】

「M&Aの過去の事例を調べたところ、国境を越える「クロスオーバー」のM&Aでは、企業同士がギャップ(弱点)を補い合う「ギャップフィリング」の組み合わせでの成功事例が多い。この方式ならば「時間を金で買う」ことが可能になるからだ。キャップには進出済みの市場や生産能力、研究開発力などがある」(前掲紙)

ギャップフィリング型のM&Aは、両社がお互いの弱点を補い合うことが必要ですが、そういう理想的な組み合わせはなかなかありません。この会社を買えばこちらの弱点を補える、という案件は少なからずあるかも知れませんが、その相手の弱点をこちらが補えるという案件はそうはありません。

むこうには資金がないがこちらにはある、というのはギャップフィリングにはなりません。
それ以外の何かがないと、この型のM&Aはうまくいきません。

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