HOYA、構造改革着実に

HOYAの収益構造改革が着実に進んでいる。31日発表した2011年4月~9月期連結決算(国際会計基準)は、円高や事業売却益がなくなったことで純利益が前年同期比27%減の278億円だったが、内視鏡や眼内レンズなどを手掛けるライフケア事業は利益率で過去最高を更新した。これまでの主力事業だった情報・通信分野を利益率で上回る局面も目立っている。
(日本経済新聞2011年11月1日15面)

【CFOならこう読む】

「ライフケアの改善について、浜田宏最高執行責任者(COO)は決算説明会で、「2年に及ぶ秘密作戦の花が開いた」と語った。中近東や北東欧で内視鏡の売上が現地通貨ベースで10%以上増え、米州でも40%以上伸びた。コンタクトレンズや緑内障用の眼内レンズも順調という。」(前掲紙)

2010年第2四半期連結累計期間(4月~9月)

情報・通信 ライフケア
売上高 89,050 100,540
セグメント利益 22,151 19,040
利益率 24.9% 18.9%

2011年第2四半期連結累計期間(4月~9月)

情報・通信 ライフケア
売上高 84,269 104,683
セグメント利益 18,779 21,418
利益率 22.3% 20.5%

ライフケアが利益率2割を突破したのは初めてとのことです。ボラティリティの大きい情報・通信分野と安定しているライフケア分野の2つの主力セグメントを持っているのが、HOYAの強みと言えます。

【リンク】

「HOYA株式会社 平成24年3月期 第2四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」 [PDF]