法人税納付、大手銀行が再開

大手銀行が2013年3月期にも相次いで法人税の納付を再開する。2011年3月期に10年ぶりに再開した三菱東京UFJ銀行に続き、今期は三井住友銀行が10年ぶり、りそなホールディングスは18年ぶりに納める。みずほフィナンシャルグループも傘下銀行が今期から再開。
(日本経済新聞2012年5月11日1面)

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「銀行は収益を回復したものの過去に積み上がった繰越欠損金が大きく、法人税を納めなくても済む状態が続いた。大手銀行の2006年3月期段階の繰越欠損金は計13兆円以上。大手銀行は2006年3月期に計3兆円超の連結最終益を計上したが、法人税を納付せず過剰な税優遇などと批判を浴びてきた」(前掲紙)

繰越欠損金とは、ある決算期で発生した赤字のことで、これは翌期以降に生じた黒字と相殺することができます。

2011年度の税制改正により、この相殺が黒字の80%分までしかできないようになったため、2013年3月期より黒字の会社は(少なくとも黒字の20%部分については)法人税を納めることになります。

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