【TOB開示資料分析】オリバー自社株取得

名証2部上場で業務用インテリア用品を製造・販売するオリバーは、自社株を対象とするTOBを実施する。大川博美社長らが運営する不動産賃貸会社が保有するオリバー株の一部を売る意向であるのに対応する。
(日経ヴェリタス2012年6月17日27面)

買付価格は、平成24年6月14日までの過去3ヶ月間の名古屋証券取引所市場第二部における当社普通株式の終値の単純平均値1,095円(小数点以下四捨五入)に対して10%のディスカウント率を適用し決定したとのことです。

その理由について、オリバーは、

「当社普通株式を引き続き保有する株主の皆様の利益を尊重する観点から、資産の社外流出を可能な限り抑えるべく、市場価格に一定のディスカウントを行った価格で買付けることが望ましいと判断いたしました。ディスカウント率につきましては、過去の自己株式の公開買付けの事例を参考とすることといたしました。」

と説明しています。

大株主(大川株式会社)以外の一般株主が応募してくると買い取りを按分比例で行なわなければならないので、大株主
が売却を予定している株式を残らずTOBにより買い付けるためには一般株主が応募してこない価格、すなわちディスカウントを行った価格で買い付ける必要があるのです。

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株式会社オリバー