東証1部の上に新市場創設を

会社法の改正を議論していた法制審議会(法相の諮問機関)の会社法制部会が、コーポレート・ガバナンス(企業統治)改革の目玉だった社外取締役の導入義務付けを断念した。「企業の自由な判断に委ねるべきだ」との産業界の声を受け入れた。ただ、上場企業の実態をみると、多くの大企業にはすでに独立取締役がいる一方、多数の中堅上場企業は安定株主比率が高く、独立取締役はいても一人。こうした「名ばかり」上場企業への対処は課題だ。
(日経ヴェリタス2012年7月22日57面 日本経済研究センター主任研究員前田昌孝)

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すべての上場企業に一律のコーポレートガバナンス改革を適用するのは無理があるとは思います。

それではということで、東証1部の上に新市場を創る案があります。

「国際会計基準を採用し、2人以上の独立取締役を置くなど条件を満たす企業だけ取引する東証プレミアム市場を新設すればいい」(大和総研 吉井一洋・金融調査部制度調査担当部長)

これは検討に値しますね。
この市場に限定すれば、コーポレートガバナンスの議論もかなり違ったものになるはずです。

ただし国際会計基準を採用するかどうかは次元の違う話です。

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