ホンハイ、シャープへ出資見直し

シャープと台湾のホンハイ精密工業の資本提携の行方に不透明感が出てきた。両社が合意した3月末に比べシャープの株価が大幅に下落しているため。ホンハイはシャープ株の取得価格引き下げなどを求めている。
(日本経済新聞2012年8月7日3面)

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「シャープとホンハイは3月27日、ホンハイがシャープの第三者割当増資を引き受け、発行済株式の9.9%分を出資すると発表した。価格は1株550円。ホンハイが総額約670億円を来年3月までに払い込む、としていた」(前掲紙)

ところその後の株価下落を受けてホンハイは出資条件の見直しを要求しています。

「シャープは今後、新株の発行価格の引き下げなどを検討するとみられる。ただ出資比率を変えない場合は、調達額が約670億円から減る」(前掲紙)

調達額670億円を確保しようと思えば、シャープがこだわる出資比率9.9%を大きく上回ることになります。もはや単なる資本提携ではなく、ホンハイ・グループに入るか否かの意思決定をシャープの経営陣は迫られていると認識すべきです。

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