自社株買いによる株価押し上げ効果

株式市場で、企業による自社株買いに対する関心 が高まっている。東京証券取引所1部の 売買代金が13日、年末年始を除き約9年ぶりの水 準に落ち込むなかで、自社株買いは需給面 から相場を下支えする要因となっている。8月~9 月は自社株買いは増えやすいという季節性 もある。手元資金が豊富な企業には、株主還元策 として自社株買いを求める声も高まっている。
(日経ヴェリタス2012年8月19日6面)

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「4~6月に自社株買い取得枠の設定を発表した時 価総額500億円以上の東証1部企業を対象に、 ゴールドマン・サックス証券が発表後4週間の株 価騰落率を調べたところ、TOPIXを平均7% 上回った。キヤノンは7月30日の引け後に500億 円を上限とする自社株買いを発表。翌31日に 株価は5.8%上昇した。」(前掲紙)

自社株買いは、自社株買いに応じなかった株主の 持分比率を増加させる効果があります。 自社株買いの価格とファンダメンタルバリューが 一致していれば、株価に無差別ですが、 市場株価が低くファンダメンタルバリューを下 回っているときに自社株買いを行えば、 既存株主の株式価値を押し上げます。

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