コニカミノルタHD、純粋持株会社廃止

コニカミノルタホールディングス(HD)は10日、2013年4月1日付で子会社7社を吸収合併すると発表した。社名も「コニカミノルタ」に改める。2003年の旧コニカと旧ミノルタの統合以来維持してきた純粋持株会社制をやめる。主力の事務機事業に注力。意思決定を迅速化して新規事業に人材などを機動的に配置できるようにする。
(日本経済新聞2012年10月11日13面)

【CFOならこう読む】

「コニカミノルタHDは2003年の統合以降。2006年に一眼レフカメラ事業をソニーに売却して、カメラや写真感光材料の事業から撤退するなど、事業の取捨選択を進め、中核の事務機事業を強化してきた。」(前掲紙)

2003年1月7日に発表された「コニカとミノルタの経営統合について」を見ると、統合は、対等の精神で行われることが強調されています。

この統合は、純粋持株会社の下に、情報機器事業、オプト事業、カメラ事業、フォトイメージング事業、計測機器事業、の各事業会社をぶらさげるスキームが採用され、統合作業はこの事業会社単位ごと行われました。

今般の純粋持株会社廃止は、10年かかって漸く統合作業が完了したことを表しているのだと思います。

2003年1月7日のプレスリリースには、取締役の構成はコニカとミノルタ両社同数とすることが書かれています。
今はどうなっているかなと現在の取締役の状況を調べてみると、次のようになっています。

太田 義勝 取締役会議長 昭和39年4月 ミノルタカメラ株式会社入社
松﨑 正年 (代表執行役社長) 昭和51年4月 小西六写真工業株式会社入社
松本 泰男 昭和56年7月 小西六写真工業株式会社入社
木谷 彰男 昭和47年4月 ミノルタカメラ株式会社入社
山名 昌衛 (常務執行役) 昭和52年4月 ミノルタカメラ株式会社入社
安藤 吉昭 (常務執行役) 昭和50年4月 小西六写真工業株式会社入社
杉山 高司 (常務執行役) 昭和49年4月 ミノルタカメラ株式会社入社
出原 洋三 社外取締役
伊藤 伸彦 社外取締役
近藤 詔治 社外取締役
吉川廣和 社外取締役

見事なたすき掛け人事と言うべきか?!

【リンク】

2003年1月7日「コニカとミノルタの経営統合について」コニカ株式会社 ミノルタ株式会社
2003年5月15日「コニカとミノルタの経営統合における今後の企業再編方針について」コニカ株式会社 ミノルタ株式会社