大手食品メーカーの中計、「投資家目線」鮮明にー指標から売上高消える

大手食品メーカーの中期経営計画に変化が表れ始めている。会社の規模を表す売上高や営業利益の代わりに、
ROEやEPSの成長率など資本効率を示す指標で目標値を掲げ、投資家の関心に応えようとしている。株主還元
を重視する姿勢を鮮明にする例も目立つ。
(日本経済新聞2013年2月17日15ページ)

【CFOならこう読む】

「アサヒグループホールディングスは13日、3ヶ年の中期計画を発表した。最終年度である2015年12月期の
数値目標として掲げたのは「ROE10%」と「EPSの年平均成長率10%以上」だった。配当性向30%と自社株
買いを合わせた総還元性向でも50%以上の目標値を示し、株主還元に前向きなことを強調した。」(前掲紙)

20130218

日本たばこ産業の調整後EBITDA及び調整後EPSの定義は次の通りです。

•調整後EBITDA=営業利益+減価償却費及び償却費+のれんの減損損失-リストラクチャリングに係る収益+リストラクチャリングに係る費用
•調整後EPS=[当期利益(親会社所有者帰属分)+のれんの減損損失-リストラクチャリングに係る収益+リストラクチャリングに係る費用±法人所得税費 用及び非支配持分調整額]/希薄化後期中平均株式数(自己株式を除く)

キリンの平準化の定義は次の通りです。

平準化:特別損益等の非経常項目を除外し、より実質的な収益力を反映させるための調整

アサヒの中計は、わかりやすさという点で他社を上回っていると思います。

【リンク】

2011年2月25日「011-2013 中期経営計画 成長と構造強化 ~確かなグローバルカンパニーへ~」味の素株式会社 [PDF]

「「JT-11」の成果及び経営計画2012」日本たばこ産業株式会社 [PDF]

2012年10月15日「キリングループ長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2021」 および「キリングループ2013年-2015年中期経営計画」」キリンホールディングス株式会社

「『中期経営計画2015』の概要」アサヒグループホールディングス株式会社