シャープの資本増強

台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業グループによるシャープへの出資期限まで26日で残り1カ月。シャープは再建に向けた財務基盤立て直しの切り札に位置付けていたが、交渉は膠着状態にある。資本増強の検討作業には時間がかかることもあり、早ければ3月中とみられていた中期計画の公表は4月以降に先送りされる可能性も出ている。
(日本経済新聞2013年2月26日11ページ)

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「今年3月26日までに鴻海が約670億円を払い込み、シャープに9・9%出資する計画だった。だがシャープの業績悪化に伴い株価が一時140円台まで下落。当初合意していた1株550円を大きく下回ったため、条件見直しを求める鴻海と交渉してきた。
昨年末には奥田隆司社長が鴻海の郭台銘董事長に手続きを進めるよう求める文書を送った。しかし、鴻海側に表立った動きは見られない。」(前掲紙)

仮に第4四半期が損益トントンで行って、自己資本比率15%を達成しようとした場合、1370億円程度の規模の増資が必要になります。これを昨日の終値294円で割ると新たに発行される株式数は466百万株、現在の発行済株式数は1141百万株ですから、増資分の出資比率は29%程度になります。

今の株価水準を前提にすると、この辺が上限となるような気がします。

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