西武HD・サーベラス その4

西武ホールディングス(HD)にTOB(株式公開買い付け)を実施中の米投資会社サーベラスは、買い付け株数の上限を従来の4%から10%程度に引き上げる方針を固めた。現在保有する約32%と合わせて4割を超える株式の取得を目指す。
(日本経済新聞2013年4月5日1ページ)

【CFOならこう読む】

「株式上場を巡り対立する西武HD経営陣へ圧力を高める。また、サーベラス幹部のダン・クエール元米副大統領らを取締役として推薦する見通しだ。」(前掲紙)

今後、委任状争奪戦に発展する可能性が高いと思われます。

ここ数日のマスコミ報道は、外資だハゲタカだ、不採算5路線の廃止や埼玉西武ライオンズの売却などとんでもない、といった扇情的な報道が目立ち、いつか見た光景がまたぞろ繰り返されています。

しかし、委任状争奪戦に発展するのであれば、そこで価値創造のコンテストが行われれば良いわけで、マスコミが現時点では公式には提示されていない価値創造プランについてその優劣を論じることに何の意味もありません。

いずれの経営陣を選択するのか、これは十分な情報に基づき株主が決めることです。

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