米ワシントンDCの学生ローンの平均借入額4万ドル

米国の住宅価格の底入れで、家計の債務問題はようやく峠を越したかに見える。そんななか、新たな火種になりかねないのが学生ローンの急増だ。米ニューヨーク連銀は14日、1~3月期の家計の債務残高の内訳を公表したが、学生ローンの残高は9860億ドルと1兆ドルに迫り、過去最高を更新中だ。家計債務に占める比率は全体の1割近くを占め、自動車ローンやカードローンを上回る 規模に膨らんでいる。
(日経ヴェリタス2013年5月19日57ページ)

【CFOならこう読む】

「ニューヨーク連銀のブログでも学生ローンの増加には関心が高く、記事で詳細を紹介している。例えば、ワシントンDCではローンを借りている学生の平均借入額が4万ドルにのぼるという。90日以上の延滞率も上昇しており、ウェストバージニア州では18%近くに達している。緩慢な労働市場の回復は若年層にも響いており、雇用に有利になるようにと無理をして大学に通う例も増えているためだ。一方、学費の値上げもあって、学生ローンの残高は増加の一途だ。連銀のエコノミストも「学生ローンの残高は増加の一途だ。連銀のエコノミストも「学生ローンの依存度と延滞率は今後も注目する必要がある」と、金融当局も目を光らせる。」(前掲紙)

記事は、それでも大学進学のリターンは極めて高く、能力があるなら大学に進学すべきだとしています。

その真偽はともかく、日本の大学生もそろそろ親に頼らず、自分で学費を借りて大学に行くようにした方が良いかもしれません。自分でお金を出すようにすれば、一所懸命勉強するようになり、大学への要求度合いも上がるので、大学もそれに応えるため努力せざるを得なくなるでしょう。

日本の大学が世界的な水準から見ると、低いレベルに留まっているのは、ユーザー本人がオカネを出していないからなのかもしれません。

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