三菱自動車、累損9000億円処理、今期、資本金取り崩し

三菱自動車は2014年3月期中に、約9千億円の累積損失の処理のため、資本金を取り崩す。合わせて資本増強ができるように新株発行の余地も拡大する。経営再建の足かせになっている約4千億円の優先株処理に向け財務体質の立て直しが急務と判断した。今後、優先株の引受先である三菱重工業や三菱商事などグループと具体策を詰める考えで、経営再建はヤマ場を迎える。
(日本経済新聞2013年5月23日3ページ)

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「週内に開く取締役会で、累損一掃のための資本金と資本準備金(計約1兆円強)の一部取り崩しと、株を追加発行できる枠を拡大するための定款変更議案を決める。」(前掲紙)

(1)10株を1株に併合
(2)株式発行枠の変更

により、発行上限の株数が現在の66%増から約4倍に拡大するとのことです。

このニュースを受け、日経平均株価が1000円以上(7%)急落した23日、三菱自動車株はその倍の14%(前日比25円安)下げました。明確なエクイティシナリオが必要な場面です。

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