サントリー食品公募価格3100円、時価総額1兆円規模

サントリーホールディングスの中核子会社で清涼飲料事業を手掛けるサントリー食品インターナショナル(証券略称はサントリBF)が7月3日東証1部に上場する。24日に決まった公募・売り出し価格は3100円で、上場時の時価総額は約1兆円と今年最大。2020年までに売上高2兆円を目指し、上場で調達した資金のうち2000億円強を東南アジア市場を中心とした海外でのM&A(合併・買収)などに充てる。
(日本経済新聞2013年6月25日11ページ )

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「サントリー食品インターナショナル(サントリBF)の上場に伴う公募・売り出し価格は1株3100円と、当初想定価格の3800円を18%下回った。5月下旬以降の株式相場の下落が逆風となったほか「国内のビール会社や海外飲料会社に比べて割高だという投資家の声が多かった」(大手証券)のが理由だ。」(前掲紙)

3800円を前提としたPERは約34倍、6/5付予想PERでサッポロHD24.8倍、アサヒ17.5倍、キリンHD17.0倍を大きく上回り、割高との声が多く聞かれたようです。

「欧米企業と前提条件をそろえるため、のれん償却前純利益に基づくPERが20倍である点を強調。コカ・コーラの約19倍、ペプシコの約18倍と同レベルだとして価格の妥当性を主張していた。」(前掲紙)

IFRSではのれんが非償却であることを調整したということですが、結局、仮条件(3,000円~3,800円)の下限近くの3,100円に決まりました。

上場時発行済株式数309百万株、3,100円を前提にした時価総額は9,579億円となります。2013年12月期の予想連結純利益は350億円なので、予想PERは約27倍です。

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