直近株価、7割が初値下回る

IPO銘柄の活況が続いている。今年IPOした23社の初値は全社で公開価格を上回った。個人投資家の活発な売買による要素が大きいが、日経ヴェリタスが各社の値動きを検証したところ、直近株価が初値を下回るケースが約7割に達し過熱感も目立ってきた。
(日経ヴェリタス2013年7月14日24ページ)

【CFOならこう読む】

「今年新規上場した企業で公開価格比の初値上昇率が最も高かったのは研究試薬品販売のリプロセルで、5.6倍だったが、こちらも利益確定売りに押され3割弱下落。全23社中11社が初値と比べ2割以上株価を下げており、高値づかみするリスクも高まっている。」(前掲紙)

同じ新聞にジャフコの豊貴社長がインタビューに応え、最近のIPO市場について次のように話しています。

「国内IPOの件数は2009年の19社を底に今年は60~70社まで回復するとみている。市場の活況は歓迎するが、やや過剰気味な点は懸念している。IPO市場は個人投資家が主導しているため、需給バランスの変動が激しい。初値が公開価格の2~3倍になる状況が連続するケースは先進国では珍しい。(市場に厚みを持たせるためにも)個人だけでなく中長期の機関投資家の資金が入ってきて欲しい。」(日経ヴェリタス2013年7月14日17ページ)

IPO市場だけでなく、プライベートエクイティ投資全般で中長期の機関投資家の資金がもっと入ってきて欲しいと、私も思います。

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