ROE、なお欧米と開き

トムソン・ロイターによると、米主要500社の2013年の純利益は前期に比べ約5%増える見通し。増益基調を維持するが、米財政問題の影響などで先行きには不透明感が漂う。
(日経ヴェリタス2013年10月27日3ページ )

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「市場が注目するのは、欧米に比べてなお格差が大きいROEの動向だ。野村證券によると、日本の主力企業のROEは前期の5%台から今期9%台まで回復するが、13~14%の欧米とはなお差がある」
(前掲紙)

メリルリンチ日本証券の神山直樹チーフストラテジストは、

「年1割の増益が続き、その6割を株主に配分すれば、18年度にはROEが15%まで上昇する可能性もある」(前掲紙)

と言っています。

達成不可能な水準ではないという意味で言っているのでしょうが、多くの経営者に株主価値を創造しようという強い意識がない現状を鑑みると机上の空論と言わざるを得ません。今後外資による日本企業への投資が増えれば、株主のプレッシャーが強くなっていくでしょうから、そうなれば徐々に世界水準に近づいて行くことになるかも知れませんが、まだまだ時間がかかるように思います。

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