GM、米政府が「経営のプロ」に監督託す

新生ゼネラル・モーターズ(GM)の取締役13人の顔ぶれが23日出そろった。
米政府主導で進んだ人選は著名大企業のOB経営者やファンド創業者など多彩な布陣で、自動車産業の経験者はほぼゼロ。「仲良しクラブ」と批判された旧GM取締役会のなれ合いを排し、経営の規律回復と早期の経営再建を目指す。

(日本経済新聞2009年7月25日9面)

【CFOならこう読む】

「13人のうち10人を指名した米政府は声明で「新取締役の指導のもと、GMは数年後に大きな成功を得られる」と強調。各界の経験豊富な経営のプロに、ヘンダーソン社長兼CEOらGM経営陣に対する厳しい監督や新しい視点での助言を期待する」(前掲紙)

日本でも公的資金を投入するならここまで政府が責任を持ってやるべきでしょう。

再建計画を従来の経営陣に作らせ、その進捗状況を役所が監督するというやり方では抜本的な経営改善は期待できないし、そもそも役所にはそんな能力はありません。

「旧GMでは、取締役会が本来果たすべき経営の監督機能を失い、労組への過度な譲歩や大型車依存など経営危機の芽を見逃した。実業家のロス・ペロー氏はかつて、GM取締役会を「(もの言わず動かない)岩をペットとして飼うようなもの」と切り捨てた」(前掲紙)

取締役会が経営の監督機能を本来果たすべきであるという認識があるだけでも、日米にはいまだ大きな差があると、僕は思います。

日本では「おうむ」を社外取締役や独立の第三者委員会という名目で飼うことになるのでしょう。

今週末は晴れ間が見れそうですが、波は相当高いので、海に行かれる方は気をつけてくださいね。

それでは良い週末を。

【リンク】

なし