【資本政策詳解】リックコーポレーション
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リックコーポレーションの株式上場の概要は次の通りです。
リックコーポレーションは、1955年設立岡山地盤に近畿・瀬戸内地方にホームセンター、ペットショップを展開している会社です。
公募価格は330円、2009年2月期見込みEPSが62.58円なのでPER5.2倍という水準での株式公開となりました。初値は公募価格と同じ330円でした。
リックコーポレーションの主な資本政策は (表2)の通りです。
自己株式50万株を全て売り出しに回している点が特徴的です。2008年2月期の自己株式の帳簿価額が78,679千円なので、1株当り@157円と比較的高めの価格で自己株取得を行っています。前オーナーの持株を買い取ったのかも知れません。
(表3)は、リックコーポレーションの株主構成です。
筆頭株主は、社員持株会(持株比率20.9%)となっています。その他ストックオプションを従業員に付与しており、従業員に対するインセンティブは厚いと言えます(ただし25万株相当は行使価格が400円)。
菅原社長の持株比率は8%に過ぎず、役員、従業員持株会、銀行の持株を合わせて50%超となる資本政策となっています。自己資本比率が2008年2月期で9.6%と非常に低いことと相俟って、経営体制は相当に不安定であると言えます。