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‘資金調達’ タグのついている投稿

高島屋、CBで650億円調達

26日の東京株式市場で高島屋株が一時前日比5%安まで下落した。前日にユーロ円建ての新株予約権付社債(転換社債=CB)を合計約650億円発行し、新宿店(東京・渋谷)の不動産を追加取得すると発表。
(日本経済新聞2013年11月27日15ページ )

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「今回、調達した資金は主力の新宿店が入居する商業施設の土地・建物の追加取得に充てる。現在は4割分を保有する。追加取得により「賃料負担を減らし、来年4月からの消費増税で売り上げが落ち込んでも安定した利益を出せるようにする」(広報・IR室)狙い。」(前掲紙)

CBの発行条件は次の通りです。

2018年満期 発行額400億円 発行価額(払込金額)101% ゼロクーポン 転換価額1,445円(アップ率44.93%)
2020年満期 発行額250億円 発行価額(払込金額)100.5% ゼロクーポン 転換価額1,345円(アップ率34.90%)

昨日の終値の下落率は4%とCBが全額株に転換した場合の希薄化率14%を大きく下回った。

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イオンリート、協調融資で700億円調達

イオンリート投資法人は25日、複数の銀行からの協調融資で700億円を調達したと発表した。
(日本経済新聞2013年11月26日17ページ )

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「22日の東証への新規上場に伴う公募増資などを合わせ、最大1700億円弱を調達、イオンのショッピングセンターを中心に17物件を買い取る。」(前掲紙)

11月21日のエントリー(http://cfonews.main.jp/cfonews/?p=6771)の続報です。

資金の借り入れの内容は次の通りです。
短期

借入先 株式会社みずほ銀 行、株式会社三井住 友銀行及び三井住友 信託銀行株式会社を アレンジャーとする 協調融資団
借入金額 40億円
利率 基 準 金 利( 全 銀協3か月日 本円TIBOR) に 0.25 % を 加えた利率
返済期限 平成26年 10月20日
返済方法 期限 一括 弁済

長期

借入先 株式会社みずほ銀 行、株式会社三井住 友銀行及び三井住友 信託銀行株式会社を アレンジャーとする 協調融資団
借入金額 120億円
利率 基準金利( 全銀協3か月日本円TIBOR) に 0.25 % を 加えた利率
返済期限 平成28年 10月20日
返済方法 期限一括弁済
借入先 株式会社みずほ銀 行、株式会社三井住 友銀行及び三井住友 信託銀行株式会社を アレンジャーとする 協調融資団
借入金額 270億円
利率 基準金利( 全銀協3か月日本円TIBOR) に 0.40 % を 加えた利率
返済期限 平成30年 10月22日
返済方法 期限一括弁済
借入先 株式会社みずほ銀 行、株式会社三井住 友銀行及び三井住友 信託銀行株式会社を アレンジャーとする 協調融資団
借入金額 220億円
利率 基準金利( 全銀協3か月日本円TIBOR) に 0.60 % を 加えた利率
返済期限 平成32年 10月20日
返済方法 期限一括弁済
借入先 株式会社みずほ銀 行、株式会社三井住 友銀行及び三井住友 信託銀行株式会社を アレンジャーとする 協調融資団
借入金額 50億円
利率 基準金利( 全銀協3か月日本円TIBOR) に 0.90 % を 加えた利率
返済期限 平成35年 10月20日
返済方法 期限一括弁済

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2013年11月25日「資金の借入れ及び金利スワップの設定に関するお知らせ」 [PDF]

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イオンリート明日上場

2013 年 11 月 21 日 コメント 1 件

イオンが母体となって設立した不動産投資信託(REIT)、イオンリート投資法人が22日、東京証券取引所に上場する。小売り大手が設立したREITの上場は初めて。イオンは運営するショッピングセンター(SC)をREITに売却し、5年で5000億円規模を調達する計画だ。
(日本経済新聞2013年11月21日15ページ )

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「イオンリートは借入金700億円を含め最大1692億円強を調達。イオングループのSCなど17物件を1589億円で取得する。開業から3~20年を経て収益が安定した物件を選んだ。グループ最大のSC「イオンレイクタウン」(埼玉県越谷市)も組み入れる。」(前掲紙)

イオンはイオンリート法人にショッピングセンター等の固定資産を売却することに伴い、特別利益 69 億円(連結)、特別損失 69 億円(連結)を計上する見込みであると公表しています(http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1094301)。
特別利益と特別損失が同額であるのはプランニングの結果なのか、偶然の結果であるのかわかりませんが、リートに資産を譲渡する時点で含み益に対する課税が実現してしまうのが、優良物件がリートに供給されない要因の一つにであるとの指摘があります。

米国ではリーとに不動産を現物出資する際、不動産譲渡益に対する課税を将来に繰り延べることを可能とするUPREIT(アップリート)と呼ばれる仕組みがあり、同様の制度の導入を検討すべきでしょう。ただし、その場合には米国のパートナーシップ制度と同様の制度の導入も併せて検討される必要があります。

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なし

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「官製ファンド」の膨張

2013 年 10 月 8 日 コメント 1 件

政府がお金を出して企業に投資する「官製ファンド」が膨張している。安倍政権は2013年に6つのファンドを設立。資金規模は約1兆円増え、全9ファンドで5兆円近くになる見通し。金融危機時の企業支援策として始まった官製ファンドだが、最近は個別産業の育成に照準を合わせるケースが目立つ。民主導の経済活動がゆがまないよう、解散期限を守るなどの出口戦略が重要になる。
(日本経済新聞2013年10月8日3ページ)

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「平時に個別企業への関与を強めれば、日本企業への出資や買収を狙う海外ファンドや海外企業との競合も増える。海外マネーの日本への投資機運が衰えれば、安倍政権が掲げる「日本への直接投資倍増」という目標の達成にも影響が出かねない。」(前掲紙)

いっそ官民ファンドの民部分についてはすべて外資にお願いするのがよろしいのではないでしょうか?

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なし

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シャープ増資調整続く

経営再建中のシャープの資本増強策が株式市場などの注目を集めている。6月末の自己資本比率は製造業で健全とされる水準(20~30%)を大幅に下回る6%。14年3月期は企業年金の積み立て不足約1200億円を負債計上する見通しで、さらに財務が悪化する懸念があるためだ。増資の実現には説得力のある業績や成長シナリオの提示が欠かせない。
(日本経済新聞2013年9月6日11ページ)

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「シャープはデンソーとLIXIL、電動工具大手のマキタを引受先とする第三者割当増資と公募増資で1千億円を超える資金を調達しようと青写真を描く。このうち25億円前後の出資要請を受けているデンソーは「提携関係を強化する選択肢の一つ」(加藤宣明社長)と前向き。公募増資も取引金融機関や証券会社などと調整が続いている。」(前掲紙)

当期末より適用される改正退職給付会計基準は、連結財務諸表においてのみ、未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用(未認識項目)を税効果を調整の上で、その他の包括利益累計額に計上されるとされています。

シャープは、2013年3月末現在、未認識数理計算上の差異は145,344百万円、未認識過去勤務費用(債務の減額)△20,059百万円あります。2013年3月末の自己資本(純資産−新株予約権−少数株主持分)は124,671百万円なので、これを積み立てると(税効果を勘案しなければ)自己資本はほぼゼロということになります。

その意味で1千億円を超える増資が必須であるものの、増資できたとしても大幅に財政状態が改善するわけではありません。

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なし

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公募増資銘柄、底堅く

企業が公募増資で新株を発行しても株価が急落することが減り、底堅く推移する例が目立ってきた。新株の主な買い手が短期売買で利益を狙うヘッジファンドから、年金マネーなど長期志向の機関投資家に変わってきたのが背景だ。
(日本経済新聞2013年8月30日17ページ)

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最近増資した主な企業の増資発表後の株価は次の通りです。

社名 株価下落率(%) 最大希薄化率(%)
電通 ▲5.3 4.0
共立印刷 ▲7.2 16.8
大和ハウス ▲6.0 10.1
オリンパス ▲3.8 12.1
タケエイ ▲3.4 16.1
近鉄 ▲7.8 11.4

(出所:前掲紙)

「空売り規制の効果も見逃せない。金融庁は11年12月、通称「日本版レギュレーションM」というルールを導入した。米国と同様、増資の公表日から一定期間は、増資で引き受ける新株を絡めた空売りを禁じた。日本証券業協会の調べによると、空売り規制を導入した後は、増資の発表に伴う空売りの規模が小さくなった。」(前掲紙)

理論的には、公募価格がフェアバリューで行われる限り増資は株価に影響を与えません。
中長期的に価値創造するしっかりとしたエクイティシナリオがあるなら、短期的な株価の動向を必要以上に気にする必要はないと思います。

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なし

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クラウドファンディングで株式を募集

雑誌流通の春うららかな書房(東京・中央)はインターネットを活用した「クラウドファンディング」で株式を募集する。フェイスブックや動画共有サイト「ユーチューブ」経由で低コストで個人投資家を募る。
(日本経済新聞2013年8月29日15ページ)

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「最低投資金額は1株11万3000円。9月上旬に募集を始め、払い込みは9月末の予定。購入には独立系の日本クラウド証券(東京・港)の口座が必要になる。証券会社を通じた株式発行による資金調達は日本初。」(前掲紙)

クラウドファンディング(crowd-funding)とは、インターネットを通じて不特定多数の投資家から出資を募る活動のことを言います。クラウドファンディングのcrowdは群衆という意味ですので、雲を意味するクラウドコンピューティングのcloudとは異なります。

ちなみに日本クラウド証券の旧社名は、グリーシートを活用する株式公開をリードしてきたディー・ブレイン証券です。

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なし

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大型増資後、株価底堅く

企業が新たに株式を発行して資金を調達する増資が相次いでいる。特に7月に入ってからは有力企業による1000億円規模の大型発行が目立つ。株式市場の環境好転に加え、今後の成長投資への資金需要が高まってきたためだ。これまでは「増資発表=売り」という反応が一般的だったが、成長戦略への評価を得た企業は株価が底堅く推移しているのも特徴だ。
(日本経済新聞2013年7月24日19ページ)

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最近の主な増資銘柄は次の通りです。

銘柄 発表日 調達額(億円) 発表翌日の株価騰落率
イオンモール 6月3日 507 ▲0.4%
インターネットイニシアティブ 7月2日 172 ▲8.9%
電通 7月3日 1218 ▲9.2%
大和ハウス工業 7月5日 1375 ▲9.4%
オリンパス 7月8日 1126 ▲5.4%

「背景のひとつが中長期でみた株式相場の先高観の強さだ。参院選後を見越して政府が積極的な経済政策に踏み切るとの期待や、国内企業の収益がさらに上向くとの見方を投資家は持っている。多少の大型増資でも需給が崩れない要因になっている。」(前掲紙)

エクイティシナリオが評価されているという面もあるのでしょう。

しかし、エクイティファイナンスが適正株価で行われる限り、株主価値には無差別なはずです。株価が下がること自体、調達した資金が成長につながるような投資に向けられないという疑念が、投資家の間に少なからず存在する証といえます。

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なし

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東芝、個人向け社債毎年発行

東芝は個人向け社債を毎年7~9月に発行することを決めた。半導体メモリーの増産投資を再開するなど資金需要が高まっており、資金調達の手段を多様にする。
(日本経済新聞2013年7月23日13ページ)

【CFOならこう読む】

「毎年の発行額は300億円を軸に調整する見通しだ。定期的に発行して個人の間で社債の認知度を高め、資金をより円滑に調達できるようにする。」(前掲紙)

今月26日に発行する300億円の個人向け社債が第1弾になるということです。

社債の発行条件は次の通りです。

社債総額 金300億円
各社債の金額 金50万円
利率 年0.62%
払込金額 各社債の金額100円につき金100円
償還金額 各社債の金額100円につき金100円
年限 4年
償還期日 2017年7月26日
払込期日 2013年7月26日

【リンク】

2013年7月12日「第57回 無担保普通社債の条件について」株式会社東芝 [PDF]

 

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オリンパス海外で1180億円調達

オリンパスが8日、公募増資と自社株の売却によって1000億円規模の資金を調達することを決めた。粉飾決算事件に絡む損失で目減りしていた自己資本を増強、医療事業の研究開発や設備投資などに充て、成長路線への回帰を目指す。株式相場が回復基調にあるなか、攻めの戦略に向けて大型増資に打って出る国内企業が相次いでいる。
(日本経済新聞2013年7月9日3ページ)

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「オリンパス株の34%は外国人が保有する。同社では「医療機器のシェアや利益率の高さを評価する投資家が多い海外で資金調達することにした」と説明している。」(前掲紙)

今回の資金調達の使途は次の通りです。

オリンパスが8日、公募増資と自社株の売却によって1000億円規模の資金を調達することを決めた。粉飾決算事件に絡む損失で目減りしていた自己資本を増強、医療事業の研究開発や設備投資などに充て、成長路線への回帰を目指す。株式相場が回復基調にあるなか、攻めの戦略に向けて大型増資に打って出る国内企業が相次いでいる(2013年7月8日「海外市場における新株式発行及び自己株式処分に関するお知らせ」オリンパス株式会社 [PDF])。

昨日のオリンパス株の終値は5%安でした。増資により計算上1株利益は最大12%希薄化されますが、下落率はそれより小幅にとどまりました。エクイティシナリオが、ある程度評価されたということです。

【リンク】

なし

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