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‘CFO’ カテゴリーのアーカイブ

エーザイCFO、アイヴァン・チャン氏

エーザイで財務を担当するアイヴァン・チャン執行役は2013年3月期の連結営業利益について「1000億円と予想している今期並の水準は確保している。
(日本経済新聞2012年1月13日15面)

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「チャン氏は2008年の米MGI買収など経営戦略を担当。昨年6月から経理、財務を担当する執行役に就いた」(前掲紙)

エーザイの組織図を見ると、経営戦略部、財務経理本部があり、チャン氏はこの両方を担当しています。これからのCFOは単なる財務経理屋ではなく価値創造の担い手とならなければいけません。

ディズニーの元CFOゲイリー・ウィルソンはHBR誌のインタビューの中で次のように語っています。

「戦略的なCFOが重視する点は2つある。第1は、会社の戦略目標を達成するために、資金を効率的に投資すること。第2は、最適の資本コストで資金を調達すること。」

M&Aを遂行し、「事業戦略に必要のない資産の売却を進める」(前掲紙)チャン氏は日本ではまだ少数派である戦略的なCFOと言えます。

それにしてもアイヴァン・チャン氏はまだ35歳、代表執行役社長 内藤晴夫氏の長女の配偶者でもあり、将来のCEO候補であるのかも知れません。

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ベンチャー企業、CFOが必要 − 神戸大学 忽那憲治教授

「大きく産んで大きく育てる」が世界の主流専門経営者への交代やCFOの登用が重要ベンチャーキャピタルの能力向上も不可欠
(日本経済新聞2011年11月11日27面 経済教室)

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忽那教授は、日本のベンチャー企業にも、「創業時から大規模な外部株主資本をベンチャーキャピタルなどから導入し、創業から成長初期段階において、グローバルな競争環境で圧倒的なポジションを築くように模索する姿勢」が必要と説いています。

その上でそうした姿勢に転換するために次の3つの課題を掲げています。

1.エクイティファイナンスを利用するための知識を身につける
2.企業のライフサイクルに応じてCEOを交代すること及びCFOの重要性を認識する
特に不確実性の極めて高い金融・事業環境下で急成長を実現するには、CFOの存在が不可欠
3.ベンチャーキャピタリストの投資先企業に対する価値付与は不十分であり、能力向上が欠かせない

仰ることはごもっともですが、その前提として大きなリスクをとってリターンを求める企業家を尊ぶ風土を育む必要があるし、失敗してもやり直せるセイフティネットを整備する必要もあります。さらに国家は、企業家が価値創造を進めるために必要なインフラを再構築を急ぐべきです。

例えば企業再編税制。

グループ内ではない企業同士の合併や株式交換で、含み益に対する課税を繰り延べるためには、両法人の事業に関連性、つまりシナジーがなければいけないとされています。しかし、それでは買収企業が全くの新規事業に進出することが阻害されることになりかねません。

親子上場問題を解消するために、子会社株式を株主に分配するスピンオフが無税ではできません。

エクスチェンジテンダーオファー、すなわち自社株対価のTOBを、企業組織再編税制がカバーしていないため、TOBに応じた株主に課税が生じます。

こんな税制しか持たない国でアントレプレナーが育つはずがありません。

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円高による日本人の雇用の二極化

・円高は雇用問題を伴うがコスト減など利点も
・中間層の大量消費市場での価格競争避けよ
・市場効率化で資本所得増やし大増税回避を
(日本経済新聞2011年9月9日27面 経済教室 小幡績慶応義塾大学准教授)

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小幡さんは円高による日本人の雇用への影響を次のように分析しています。

「円高のデメリットは雇用への影響である。国内従業員の海外への配置転換や海外と同水準の賃金が不可能ならば、雇用の縮小を迫られる」(前掲稿)

円高により、相対的に海外で雇用する方が安いので、国内の雇用の縮小を迫られる、ということです。

「円高に伴う雇用調整とは、日本での雇用縮小という単純な量の問題ではない。日本人の雇用は二極化し、両者の差は拡大する。グローバル経営者の価値は大幅に高まり、これまで蓄積したノウハウを世界各地で指導する社員や独自の研究開発ができる社員の価値も高まる。
一方、生産委託コストで判断される社員の価値は、以前より低下したグローバルコスト価格となる」
(前掲稿)

二極化の影響はCFOにとっても無関係ではありません。
CFOとしても、単なる経理業務に留まる限りその価値はいずれ後者の価値に収斂するので、前者を目指すべきということになるのです。

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CFOは10年後に食えなくなる?

2011 年 8 月 29 日 コメント 1 件

グローバル化とIT化に伴い、一部の業界では国籍という概念が急速に薄れつつある。本特集では、日本人メリットが存在せず、世界から多国籍な人材がなだれ込む知識集約的な職業を、「無国籍ジャングル」と名付けた。代表格といえるのが、金融、財務、会計といったマネーがらみの世界だ。IT化、規制緩和、国際会計基準の導入などによって、世界の金融マーケットは急速に一体化。国籍のない膨大なマネーが世界を飛び交うようになった。
(週間東洋経済2011年8月27日号)

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記事は、グローバル化しても日本人に残る仕事の判断を、「日本で生まれ育った日本人でないと身につけづらい特殊性」(1億人の国内市場を対象にできる)と、「知識集約的か技能集約的」(技能は身につけやすいので国際競争にさらされる)か、の2つの軸により行い、4つのエリアに分けています。

1.グローカルエリア・・・日本人メリット大、知識集約的
日本人メリットを生かしつつ、高付加価値なスキルを身につけるエリア。

医師、弁護士、人事、システムエンジニア、グローバル営業、コンサルタント、マーケティング、記者・編集者

2.ジャパンプレミアム・・・日本人メリット大、技能集約的
日本人メリットを生かす、技能集約的なエリア。日本人ならではの高いサービス精神、組織構成員としてのチームプレー、濃密な人的ネットワークを要する職種が多い。

メガバンク地域営業、スーパー技能職、料理人、看護士、美容師、住宅営業、保険セールス、ホテルマン

3.無国籍ジャングル・・・日本人メリット小、知識集約的
世界70億人の人口と仁義なき戦いを迫られる、「超成果主義」「超資本主義」のエリア。競争を勝ち抜けば報酬は青天井だが、生半可でない才能と努力と運を求められる。

CFO、会計士、経営者、ディーラー・トレーダー、ファンドマネージャー、パイロット、財務・経理

4.重力の世界・・・日本人メリット小、技能集約的
ハングリーなインド人、中国人とのガチンコ勝負を迫られるエリア

プログラマー、介護サービス、コールセンター、レジ打ち、メーカー開発者(汎用品)、御用聞き営業、タクシードライバー、ウエーター

この記事、全体に突っ込みどころ満載で、ちょっと違うんじゃないと文句をつけたくなるところもたくさんあるのですが、CFOや会計士が無国籍ジャングルに属するのは異論のないところです。
それを否定的に捉えるのではなく、力をつければグローバルに活躍できるし、報酬もグローバルレベル、と肯定的に捉えましょう。

記事の中で、GEヘルスケア アジアパシフィックCFOの村上義人さんが、次のように述べています。

「ファイナンスは国籍や業種を越えてどこでも通用する汎用性の高いエキスパティーズ。プロとして生きる強い軸になる」(前掲誌 83頁)

とても励みになるお言葉です!!

ところで、ファイナンス以前に、我々日本人がグローバルに活動するには、英語という大きな壁が立ちはだかっています。先日トップマネジメントのヘッドハンターの方と軽くお話しする機会があり、グローバルCFOに必要な英語力のレベルについて伺ったところ、

”最低TOEIC900点”

と事も無げに仰っておられました。色々と大変ですが、今週も頑張っていきましょう。

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野村HD、初の女性CFO

野村ホールディングスの財務統括責任者(CFO)に、共同副CFOだった中川順子さん(45)が4月1日付で昇格した。四半期の決算会見を取り仕切り、情報を対外発信する会社の「顔」となる。女性のCFOは野村で初めて。大手企業でもまだ少ない。国際的な金融規制にどう対応するかなど課題も多いが「変化にアンテナを張って常に先手を打ちたい」と話す。
(日本経済新聞夕刊2011年4月14日9面)

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私にとってCFOは、CEO及びCOOとともに会社の経営を司るトップマネジメントを意味します。ところが最近の日本企業では私が言うようなCFOはとても少なくなっているように感じます(この点3月11日のエントリー「日本企業にとってcfoは重要でないのか?」で書きました)。

中川さんはボードメンバーではありませんし、以下の経歴を見てもCFOというよりIR担当の執行役と見るべきではないでしょうか。

中川さんの経歴(記事から抜粋)

1988年  一般職として野村入社
1991年  一般職から総合職に転換する制度を応募。人事部を経て投資銀行部門へ
2000年  財務部門に異動 ニューヨーク証券市場への上場の実務部隊に加わる
2004年  退職
2008年  復職
野村ヘルスケア・サポート&アドバイザリーのシニアアドバイザー就任
同社社長
2010年  財務部門へ異動
2011年  CFO就任
CFOとは、最高級のゼネラル・マネージャーであり、財務戦略やディール・メイキングの専門家であることに加えて、業務全般にわたる該博な知識と鋭い経営戦略のセンスも兼備している、価値創造の担い手であるべきです。

ところが日本では、経理部長やIR担当部長をCFOと呼ぶケースが多いように思います。野村證券は、言うまでもなく日本を代表する投資銀行です。投資銀行にとって最も重要な顧客は、企業のCFOでしょう。

そうであるなら、野村證券自身にとってもCFOという役職は極めて重要であると思われます。中川さんをCFOというなら、代表権を与えボードメンバーとすべきではないでしょうか。

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野村ホールディングス 執行役員

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日本企業にとってCFOは重要でないのか?

ソニーは10日、平井一夫執行役EVPが4月1日付で代表執行役副社長に昇格し、消費者向け製品全体を統括する体制に変更すると発表した。ハワード・ストリンガー会長兼社長最高経営責任者は取材に対し、「(後継者選びの)第一歩。ほかにも候補者はいるが、平井氏もリーダー(先頭)の位置にいる」と述べ、現時点では最有力だとの考えを示した。
(日本経済新聞2011年3月11日11面)

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今日の記事とは直接関係ありませんが、ソニーの加藤CFOの今後の処遇が気になるところです。昨年退任された大根田CFOがボードメンバーであり、代表執行役副社長だったのに対し、加藤氏は取締役でも代表執行役でもありません。

ソニーに限らず、代表権のあるCFOが一時期に比べ随分と減った気がします。これは大前研一氏が言う”ホームレス・マネー”が日本に入って来なくなったことと無関係ではないと思います。

「ホームレス・マネーとは、投資先を探して世界をさまよっている、不要不急で無責任きわまりないお金のことだ。その額は、最盛期には約6000超円にも上がったが、リーマン・ショックで各国の株式市場が軒並み暴落し半減。現在は4000超円にまで回復している」(大前研一著「お金の流れが変わった」54頁)

このホームレス・マネーが来なくなったのはブルドック・スティール事件の影響だと大前氏は断じています。

「日本にはホームレス・マネーが来ない、と述べた。その契機となったのが、ブルドックソースのポイズンピルを認めたあの最高裁判決だといっていいだろう。事実あれ以来、外資は日本の市場に背を向け、世界のマネーはぱったり日本に入ってこなくなった。」(前掲書 139頁)

外資と対話する必要が減じるにつれ、相対的に日本企業におけるCFOの地位が後退したのだと私は思います。

しかし日本経済はこれから本当の意味でグローバル化していくことになります。(でないと日本は途上国化してしまうというのが、戸堂康之氏の「途上国化する日本」(日経プレミアシリーズ)の主張です)

資本が海外に出ていくことも、海外の資本を呼び込むことも今より数倍必要になっていきます。そのときには多くの日本企業のボードメンバーに代表権のあるCFOが名を連ねると私は確信しています。

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ソニー退任の大根田CFOのインタビュー

最高益から一転、14年ぶり営業赤字に転落。ヒット不在でライバルとの差は拡大。かつてないほど大きな浮き沈みを経験したソニーのこの5年間は財務面でも厳しい時期だった。副社長兼CFOとしてストリンガー体制を支えてきた大根田伸行氏が、最優先で取り組んだのがキャッシュフロー改革。ソニー復活の土台はできた―。18日の株主総会後に退任した大根田氏が最後に語った。
(日経ヴェリタス2010年6月27日21面)

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-「守りの財務」に終始した5年間という印象もありますが

CFOの仕事は格好良く言うと、いかにしてソニーの企業価値を財務面から上げるのか、ということです。そして会社が厳しい時は価値が下がるのを食い止める。そのための手を打つ。業績が厳しいときは社内外で批判の矢面に立たされ、一方で調子が良ければトップなり事業部なりが注目され、CFOにはあまり日が当たることはありません。後は、成長戦略を着実に遂行し、新たなビジネスでどういう結果を出せるのか。ハワード体制についても、そこで初めて評価できるんじゃないでしょうか」(前掲紙)

しかしこの5年ソニーは目立った成果を出していません。

「ソニーが財務再建に追われていた間、海外のライバル勢は次から次へと攻め手を繰り出した。米アップルはiPadなど画期的な製品を投入し世界中の消費者を魅了。李健熙氏が会長に復帰した韓国サムスン電子も巨額投資で攻勢に出る」(前掲紙)

そして大根田氏の後任(?)である加藤氏は取締役でも代表執行役でもありません。

ソニーに限らず、最近CFOがボードメンバーから外れる会社が増えているようで、この点は少し気になるところです。

これは昨今の市場軽視の日本の状況を反映しているのかも知れませんが、しかし日本企業は漸く直接金融に舵を切り始めたところで、CFOの重要性は増えることはあっても減ることはない、と私は思います。

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