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‘コーポレートガバナンス’ タグのついている投稿

ソニー、ストリンガー氏CEO退陣

ソニーは1日、4月1日付で平井一夫副社長(51)を社長兼最高経営責任者(CEO)に昇格させる人事を内定した。ハワード・ストリンガー会長兼社長CEO(69)は6月の株主総会後、取締役会議長に就く。当初はストリンガー氏が会長兼CEOにとどまる方向で調整してきたが、テレビ事業の不振などで業績が悪化しているため、平井氏に権限を集中させる改革を急ぐ。
(日本経済新聞2012年2月2日1面)

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「本当に続投でいいのか」。ソニーの取締役は全15人中、ストリンガー氏と副会長の中鉢良治氏(64)を除く13人が社外役員で構成される。日ごとに悪化していく業績に押されるように、経営責任論が浮上。トップ人事発表前日の夜には取締役主要メンバーの1人が、海外から日本に戻ったばかりのストリンガー氏にCEOの勇退を促したもようだ。」(日本経済新聞2012年2月2日9面)

こういうニュースを見ると、社外役員の必要性を改めて感じます。現在上場会社の社外役員を務めている方には、会社の方向性を決する重大な役割を担っていることを重々認識した上で、その責務を全うして欲しいものです。

その積み重ねが、近い将来、どこの日本企業でも取締役会の意思決定の中核を社外役員が担う姿が普通に見られるようになることにつながって行くのだと思うのです。

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米買収ファンド復調

金融市場で買収ファンドの存在感が増している。欧州債務危機などで金融全般が苦戦を強いられるなか、ファンド勢は年金資金の流入増で運用資産が拡大。2011年のM&A総額のうちファンドによるものは前年より32%増え、全体の伸び(7%増)を大きく上回った。
(日本経済新聞夕刊2012年1月23日1面)

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「世界の金融機関が欧州資産の圧縮に追われるのを横目に、果敢な投資に踏み込むブラックストーン。長期投資を前提にするファンドにとって、株価や資産価値が大きく下がった局面は絶好の投資機会となる」(前掲紙)

大前研一氏が『お金の流れが変わった』で指摘しているように、ブルドックソース事件以降、ファンドマネーは日本市場に背を向けた状況が続いています。

「「日本にはホームレス・マネーが来ない、と述べた。その契機となったのが、ブルドックソースのポイズンピルを認めたあの最高裁判決だといっていいだろう。事実あれ以来、外資は日本の市場に背を向け、世界のマネーはぱったり日本に入ってこなくなった。」(139頁)

しかしPBR1倍割れの企業がごろごろしている日本市場は買収ファンドにとって魅力的に映るはずで、オリンパス事件等を契機に日本企業のガバナンスが改善することが期待されるなか、外資に限らず買収ファンドが日本市場で再び勢いを盛り返す可能性は十分にあると思います。

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伊藤園の優先株、普通株との差縮小

国内で唯一上場する伊藤園の優先株が、普通株との価格差を縮小している。2009年には普通株より4割安かったが、足元では約2割と3年3ヶ月ぶりの水準まで差を縮めた。
(日本経済新聞2012年1月21日13面)

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「同社の優先株は議決権がない代わりに配当は普通株の25%増し。今期は普通株の年38円に対し48円で、配当利回りは普通株より1.6%高い」(前掲紙)

伊藤園の優先株の価格が普通株の価格を大きく下回る理由として、以前次のように説明されているのを紹介したことがあります(2008年7月19日「無議決権株の価格」)。

①無議決権優先株が東証株価指数に採用されていないため流動性が低い
②普通株にあって優先株にない議決権の価値が大きいから、価格差が拡大している

さらにイタリアや韓国の会社が伊藤園と同様に優先株の価格が普通株の価格を大きく下回る理由として次のような分析がされていることを紹介しました。

「国の法制度や市場のルールが未整備で、企業経営に対する規律付けが弱いと、株主は自ら議決権を握り、株主の利害に背かないよう経営を監視する必要性が増す。その場合、議決権の価値は増大し、結果として無議決権株と普通株の価格差が広がる。」
((日本経済新聞 2008年7月19日 14面 無議決権株を追う㊦))

だとすると、伊藤園の優先株の価格の上昇は、オリンパスや大王製紙の事件を受けて日本企業のガバナンスが今後改善するという期待を反映したものなのかもしれません。

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上場企業数、大幅減

国内の証券取引所に上場する企業が昨年1年間で 53社減り、3593社と2001年以来 10年ぶりの低水準となったことが分かった。グ ループ経営の効率を高めるため、 上場子会社を吸収する企業が増加。MBOによる上 場廃止も目立つ。株安が響いて 新規公開は停滞し、新陳代謝がすすまないまま市 場が縮んでいる。
(日本経済新聞2012年1月12日1面)

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「減少の要因は企業がグループ再編を進めたこ と。親会社と子会社が同時に上場する 「親子上場」を解消し、子会社を吸収合併する動 きが相次いでいる」(前掲紙)

「親子上場」の最大の問題点は、子会社の少数株 主と親会社との間の利益相反に あります。その利益相反を解消するために子会社 を吸収合併する又は100%子会社化する というのは正しい方向性であるとは思いますが、 それは親会社と子会社の間にシナジー があり、一体経営することが望ましい場合に限ら れます。

シナジーが認められない場合には、上場を維持し たまま子会社株式を親会社の株主に 現物配当する、いわゆるスピンオフを行う方が株 主価値最大化という点から見ると 望ましいケースも少なくありません。

現物配当は、新会社法が用意してくれたスピンオ フを可能とするための法制度です。 ところが12月9日のエントリー 「セブンイ レブンジャパンをスピンオフー非課税で」でもお話したように、課税上の問題があって、 「適格現物分配」に該当する場合を除き スピンオフは事実上実行不能となっています。

「現物配当による子会社株式の分配に関しては、 我が国では、米国の連邦所得税の場合のように一 定の場合に法人レベル及び株主レベルでの課税繰 延べを認める規定が存在せず、課税当局は、原則 として、法人レベルでは分配対象となる子会社株 式に関する譲渡損益課税がなされ、株主レベルで はみなし配当課税及び譲渡損益課税がなされるも のとして、それぞれ取り扱っている」
(太田洋 「組織再編を用いたM&A・企業グループ再編と課 税」租税研究・2011年10月号161頁)

コングロマリットディスカウントを解消する手法 としても使えるスピンオフという経営ツールが、 課税上の 問題があって実行できないのは極めてゆゆしき事 態であると思われるのですが、これを問題視する 声が 経営者側から聞こえてきません。

株主価値最大化が重要な経営目標であるなら、ス ピンオフは当然に検討されるべき選択肢の一つで あるはずですが、 これが使えないことを不満として経営者側が認識 していないのだとすれば、それ自体日本企業の コーポレート・ ガバナンスの弱さを表していると私は思います。

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法制審議会、会社法改正試案 社外取締役義務化も

法制審議会は7日の会社法制部会で、会社法改正の中間試案をまとめた。外部からのチェック機能を強めるため、大企業に社外取締役の起用を義務づける案などを提示した。社外取締役が過半数を占める「監査・監督委員会」の創設なども盛り込んだ。法務省は来年中に改正案を取りまとめる方針だが経済界には強い反対論もあり、最終決定までなお検討を続ける。
(日本経済新聞2011年12月8日1面)

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海外に対し変化を印象付けたいのでしょうが、箱だけ変えても何も変わりません。

今重要なことは、「日本株式会社」の再生なくして「日本」の再生はないという共通認識のもと、「日本企業」が世界で戦えるためになすべきことを真剣に議論することです。

ここで言う「日本企業」の経営者は、日本人である必要はありません。「日本人」を雇用し、その潜在能力を活かしてくれれば、「日本企業」です。

価値創造に失敗したらM&A等により経営権の交替があること、税制その他のインフラが経営を阻害しないこと、ヒト・モノ・カネといったリソースに国境を超えて自由にアクセスできること、リスクに立ち向かうことが称賛される社会であること、再就職が容易であること等の条件を整えることが必要です。

ガバナンスの仕組みは、強制するものではなく、マーケットが選択するものだと私は思います。

それにしても、「特異な2つの不祥事をもって企業統治が不十分というのはあり得ない」と言い放つ、米倉経団連会長のあまりに危機意識に乏しいお言葉には、あきれるほかありません(毎度のことですが・・・)。

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オリンパス、ジャイラス買収に係るFAフィーをどのように膨らませたか

オリンパスの損失隠しの実態を調べていた第三者委員会は6日、調査報告書を発表した。社長以下トップが主導し1999年3月期から損失を簿外に移す「飛ばし」を実行、企業買収などを通じ総額1348億円を穴埋めした。17のファンドをや外国銀行口座を利用する巧妙な手口で隠し続け、「金融商品取引法や会社法に違反する行為だった」と指摘した。再発防止へ、問題処理に加担した取締役、監査役の一新を提言した。
(日本経済新聞2011年12月7日1面)

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第三者委員会の報告書は185頁もの大部で、大変よみごたえのある読み物(?)に仕上がっています。

報告書は、

「国内株式取得額のうち、損失分離先のファンドに流出した716億円に、ジャイラス買収に関連して支払ったワラント及び配当優先株の取得額計632億円を併せた合計1348億円が、損失分離スキームによって飛ばした1177億円の損失に加え、スキーム維持費用等に充当された」

と結論付けています。

このうちジャイラス買収に係るFAフィーをどのようにして632億円にまで膨らませたかについて以下に要約しておきます。

「FAフィーに関する契約内容は次の通りでした。
(1) 基本報酬
 500万ドル
(2) 成功報酬
 対価によって異なるが、例えば、買収価格が10億ドルから25億ドルの場合、その買収価格の5%が
成功報酬となり、そのうち15%が現金補償として現金で支払われる(但し現金補償額については
下限10百万ドル、上限12百万ドルとする)。

上記成功報酬のうち、現金補償の対象とならなかった部分について、買収対象会社の資産を受け継いだ
法人(買収ビークル)の株式オプションで支払う。またこれとは別にワラントが与えられる。

ジャイラスの買収価格は、約9億6500万ポンド(約2063億円)に決定、2007年11月26日に、上記FA
契約に基づき、成功報酬として12百万ドルを支払う(現金補償部分)

2008年2月14日、FA契約に基づき株式オプション契約締結

ジャイラスの資本再編の検討の中で、オリンバスは、税制上の理由から、株式オプション及びワラント
全ての買い取りを決定。オプションの評価額1億7700万ドルとされた(2008年3月31日)。

2008年9月30日、株式オプションに代わり、ジャイラスの配当優先株(発行額面1億7700万ドル)をFA
に発行、ワラントは5000万ドルで買い取る。

2008年11月28日、オリンパスは、取締役会にて配当優先株を5億3000万ドル~5億9000万ドルで
2008年12月中旬に買い戻すことを決定。

その後会計上の懸念が発覚し、買い取り延期。

会計上の問題がクリアになり、2010年3月23日~3月25日 配当優先株620百万ドルで買い取り実行。」
2012年12月6日「調査報告書要約版」オリンパス株式会社 第三者委員会 3[PDF] 50頁~72頁を要約)

簡単に言うとFAフィーは基本報酬5億円と成功報酬2000億円の5%(100億円)であった。通常FAフィーは買収価格の1%~2%であるのに対しこれ自体相当に高い水準であったと言えます。

成功報酬100億円のうち13億円(12百万ドル相当)が現金補償額として支払われる。そうすると株式オプションとワラントの価値は87億円~88億円であるはすです。

それが最終的にワラント53億円(5000万ドル)及び配当優先株620億円に化けた、ということです。

デリバティブが絡み、複雑な構造を敢えてとってはいますが、こんなことはあり得ないということは、誰でも常識的に考えれば気付くはずです。

知らなかったでは済まされません。

【リンク】

2012年12月6日「調査報告書要約版」オリンパス株式会社 第三者委員会 1[PDF]

2012年12月6日「調査報告書要約版」オリンパス株式会社 第三者委員会 2[PDF]

2012年12月6日「調査報告書要約版」オリンパス株式会社 第三者委員会 3[PDF]

2012年12月6日「調査報告書要約版」オリンパス株式会社 第三者委員会 4[PDF]

2012年12月6日「調査報告書要約版」オリンパス株式会社 第三者委員会 5[PDF]

 

社外役員の質高めよ – 砂川伸幸 神戸大学教授

・企業経営を規律づける様々な方策が不可欠
・組織ぐるみの不祥事は社内では抑制できず
・独立役員の導入では人数よりも構成が重要
(日本経済新聞2011年11月24日3面)

【CFOならこう読む】

「コーポレートガバナンスは、経営の暴走を止めることである。そのためには経営者にモノを言える人の存在が必要になる。
(中略)
内部にいなければ、外部に人を求めるしかない。ここに独立役員の意義がある」(前掲紙)

経営者が絶対的な権限を有する点に日本株式会社の特質のひとつになっており、時に株主構成を自己の都合で変えることもできるほどの権限を有している、という事実認識に基づき議論しないと、またもや実効性のない仕組みを形だけ採用するだけのことになってしまいます。

日本株式会社の成長なくして日本の再生はない、という共通理解のもと、会社は企業のモノでも従業員のモノでも株主のモノでもなく、企業は価値創造(国富創造)のためのdeviceであると定義し直すことが必要です。

そして、価値創造に失敗したらM&A等により経営権の交替があること、税制その他のインフラが経営を阻害しないこと、ヒト・モノ・カネといったリソースに自由にアクセスできること、リスクに立ち向かうことが称賛される社会であること、再就職が容易であること等の条件を整えることができれば、企業はほっておいても自らが価値創造のために最適と考える統治構造を採用するようになります。

そのためには政治のリーダーシップが絶対に必要です。

ビジョンを明確に示し国民から賛同を得た上で、規制を緩和し、必要な立法化を押し進めるという形でしか日本再生はないと私は思います。

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企業統治を聞く – 委員会設置会社の利点

経営の透明性を高めるうえで、委員会設置会社の導入が有効との意見を持つ識者は多い。東京経済大学教授でNPO日本コーポレート・ガバナンス研究所代表理事の若杉敬明氏と、企業統治に詳しい大和総研主任研究員の藤島祐三氏に理由を聞いた。
(日本経済新聞2011年11月18日13面)

【CFOならこう読む】

委員会設置会社の利点について、若杉氏と藤島氏はそれぞれ次のように述べています。

若杉氏「ガバナンスの機能を果たすには欧米で定着した委員会設置会社が望ましい。統治には優秀な経営者を選ぶ『指名』、動機づけにつながる『報酬』、不正を防ぐ『監査』の3要素があるが、委員会設置会社はそれぞれに対応した機能を持つ」(前掲紙)


藤島氏「日本での導入率が低いが、委員会設置会社の方が利点が多い。社外取締役の設置を義務付け、執行役に権限を大幅に移譲するからだ。外部の人間に権限を与える点をプレッシャーに感じる経営者もいるだろうが、優れた企業統治は不祥事の抑制に役立つだけでなく、業績
向上にも寄与する」(前掲紙)

そもそも、何故日本ではそれほど利点の多い委員会設置会社が少ないのでしょうか?

それは、経営者が自らを頂点としたガバナンスシステムを変える理由がないからです。漸く手にした社長の椅子を、末席に置き直すようなご立派な人はそうはいません。

日本企業のガバナンスの仕組みは、戦後の日本が選択した社会システム(終身雇用制、年功序列、政官財癒着の構造等)の中で出来上がってきたものです。私企業に、はいはい委員会設置会社が望ましいからそちらに変えましょうね、と誰かが言っても無視されるか、衣だけ着せ替えて変わったふりをするだけの話です。

資本市場の規律に期待する向きもありますが、大前研一氏が言うようにプルドックソース事件の後ホームレスマネーはぱったりと日本に入って来なくなってしまい、それとともに物言う株主の陰もすっかり薄くなっています。

何だかとても八方ふさがりですが、ここは政治のリーダーシップに期待するしかないように思います。対処療法や利害調整ではなく、日本の行く道を照らすビジョンと、それを実現する具体的な方策を示すことを今こそ政治家に期待したいと心から思います。

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企業統治を聞く- 米タイヨウ・パシフィック・パートナーズ、ブライアン・ ヘイウッドCEO

オリンパスによる証券投資の損失隠しなど、企業の不透明な経営による問題が相次ぎ表面化している。日本の株式市場に対する海外投資家の不安を取り除くためにも、企業統治(コーポレートガバナンス)の強化は待ったなしだ。何が問題でどんな処方箋が考えられるのかなどを識者に聞く。
(日本経済新聞2011年11月16日11面)

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タイヨウ・パシフィックは日本株の積極運用で知られる米投資ファンドです。

−日本市場の信認回復には何が必要か。

「外圧が日本を変えるのではない。カギを握るのは内なる変革だ。日本の年金財政は厳しく、足元の運用利回りを上げなければ立ちゆかなくなっている。この実現には、国内の年金基金が投資先に株主を重視した経営への転換を求める必要がある」(前掲紙)

企業は価値創造のために存在します。経営者は信任を受け、その実現に向けて邁進しなければなりません。すなわち、経営者の仕事は国富を創造することにあるのです。株主を重視した経営とはこういうことであって、従業員や他のステークホルダーの犠牲の上に成立するものでは決してありません。

先日、オリンパスの元社長が今般の事件を受け、「従業員がかわいそう」、とのたまわれたようですが、そのような内向きの経営が、結果的に従業員をも不幸にしてしまったことを知るべきだし、そのようなガバナンス体制を作り上げたという点で、自らにもその責任の一端があることを認識すべきです(これは飛ばしに関与したか否かとは別次元の話です)。

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オリンパス預金水増しで損失隠す

オリンパスが証券投資の損失を隠していた問題で、不正な経理操作の手口が10日、同社の第三者委員会の調査で明らかになった。財テク失敗で膨らんだ含み損を預金水増しや実態の伴わない証券投資として資産に計上。損失を隠した資産はピークの2005年3月期末には1,300億円超に達し、企業買収に絡む支出で穴埋めした。現在までに損失処理は終了したもよう。
(日本経済新聞2011年11月11日1面)

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「損失処理は終了したもよう」というのはミスリードではないでしょうか?

買収を通じて支出されたキャッシュは、含み損の解消に使用されたのでしょうが、連結財務諸表上は、フィナンシャルアドバイザリー報酬も含めのれんを構成します。

オリンパスののれんの計上額の推移は以下の通りです。

2004年3月
2005年3月 577億円
2006年3月 796億円
2007年3月 787億円
2008年3月 2,998億円
2009年3月 1,805億円 (のれんの一括償却 762億円)
2010年3月 1,940億円 (のれんの一括償却 23億円)
2011年3月 1,754億円
2011年6月 1,682億円

現時点でも多額ののれんが計上されており、ここに対価性のない支出が含まれているのであれば、損失処理はいまだ終了していないといえます。

【リンク】

2009年5月12日「特別損失の計上および業績予想修正に関するおしらせ」オリンパス株式会社 [PDF]