社債引き受け証券会社火花

株式・社債の引受主幹事を巡る証券会社のシェア争いが激化している。三井住友フィナンシャルグループと大和証券グループが昨年末に資本関係を解消したことで、銀行系証券のすみ分けが崩れたためだ。社債の引き受けでは昨年10月以降、毎月首位が入れ替わる混戦ぶり。証券会社間の競争が発行条件にも影響を与えている。
(日本経済新聞2010年3月4日4面)

【CFOならこう読む】

「競争激化を示す象徴として市場で話題を集めた社債の発行がある。昨年10月以降に住友不動産が発行した4回の社債だ。10月発行の68回債のスワップ金利に対するスプレッドは0.95%、70回債では0.7%と旧ピッチで縮まっていった。1月の71回債は0.52%、スプレッドは3ヶ月あまりでほぼ半分に縮んでいる
住友不動産の財務担当役員は「複数の証券会社から提案をもらい、発行コストを重視して主幹事を決めた」と話す。この結果、主幹事証券は三菱UFJ、野村、大和など4回とも異なった」(前掲紙)

何とも節操がない話だなあ、と正直感じます。
FAってものは、コストだけで決めるべきものでしょうか?

「長年固定化していた引き受けを巡る関係が変化している」(前掲紙)

のは良いことですが、コストだけでなく、いかに自社のビジネスや財務を良く理解し、価値創造に貢献する提案をもらえるか、という観点でFAは決めるべきでしょう。

そうであるなら、長期的な関係を基本とすべきであると私は思います。

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