未公開の米フェイスブック株式割り当てについてSECが予備調査へ

SNS最大手の米フェイスブックの資金調達が波紋を呼んでいる。SECは同社の未公開株を米金融大手ゴールドマン・サックスが投資家に販売する取引に関し予備調査を始めた。
(日本経済新聞2010年1月7日7面)

【CFOならこう読む】

「米メディアによると、ゴールドマン本体はフェイスブックに4億5000万ドルを出資した。自己資金による投資で将来的な値上り益を見込む。2012年ともされるフェイスブックのIPOで主幹事を獲得する思惑もあるとみられる。SECが関心を寄せているのは、ゴールドマンが手がけるもう一つの取引。SPVを設立し、富裕層やヘッジファンドなどゴールドマンの優良顧客に最大で15億ドルのフェイスブック株を割り当てるというもの。
(中略)
SECのルールでは株主が500人以上に達すると、非上場企業でも財務諸表などの情報を開示しなければいけない。ただ、SPVを「一人の株主」とすれば、フェイスブックは情報開示を回避できる」
(前掲紙)

投資家保護の趣旨を鑑みると、SPVを「一人の株主」として情報開示を回避することはできないように思います。

1月7日付けの米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、フェイスブックは2012年4月までに情報開示(またはIPO)を行うことを報じており、上記スキームは情報開示を回避するためのものではないのでは、というニュアンスの記事を載せています。

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