【資本政策詳解】ダブル・スコープ
ネクソンの株式上場の概要は次の通りです。
ダブル・スコープは、2005年設立、リチウムイオン二次電池用セパレーターの製造・販売を行っている企業です。公募価格は2,500円、予想PER27.1倍という水準での株式公開となりました。
直前期末(2010年12月31日)現在、△1,740,593という大きなマイナスの利益剰余金があります。
アグレッシブに第三者割当増資による資金調達を行って来ています。
典型的なVC型のIPOで、上場直前時点で筆頭株主は崔社長ではあるものの、持株比率は18%しかありません。
従業員のインセンティブは主にストックオプションによっています(潜在株式の割合5.68%)。
ネクソンに続く韓国企業の日本での上場です。崔社長は日本で上場した理由を、次のように述べています。
「個人的な考えを言えば、『義理』だ。2005年に日本で会社を設立した当時、日本のベンチャーキャピタルが当社の技術力を信じて投資してくれた。米ナスダックや韓国コスダックからも提案を受けたが、日本の資金で育った会社なので、日本で上場することにした。日本経済が悪いと言われているが、東京市場は世界トップクラスのマーケットだ」
(2011/12/16 18:40「ダブル・スコープ、崔元根社長『35%超の利益率維持する』」日本経済新聞)