EUの欧州委員会、役員登用3~4割女性に
EUの欧州委員会は5日、上場企業などに一定以上の女性役員登用を義務づける法案の検討に入るとと発表した。役員の3~4割を女性に割り当てる仕組みで、企業の自助努力だけでは不十分と判断した。
(日本経済新聞2012年3月9日9面)
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「欧州委員会によると、大卒者の6割は女性。一方、今年1月時点で欧州の上場企業の女性役員の割合は13.7%。レディング欧州副委員長はこの割合を2015年までに30%、20年までに40%に引き上げるよう求めてきたが、「企業の自主規制では満足のいく結果は得られなかった」と法整備が必要との見解を示した」(前掲紙)
EUの上場企業の女性役員比率は次の通りです。
フィンランド | 27.1% |
ラトビア | 25.9 |
スウェーデン | 25.2 |
フランス | 22.3 |
オランダ | 18.5 |
ドイツ | 15.6 |
英国 | 15.6 |
EU27ヶ国平均 | 13.7 |
ポーランド | 11.8 |
スペイン | 11.5 |
イタリア | 6.1 |
ルクセンブルク | 5.7 |
キプロス | 4.4 |
マルタ | 3.0 |
(出所:前掲紙 2012年1月時点)
デヴィッド・フィンチャーの映画「ドラゴン・タトゥーの女」が面白くて、原作のミレニアム三部作を最近一気に読みましたが、そのミレニアムの舞台はスウェーデンです。上の数字を見てもわかる通り男女同権という意味でスウェーデンは先進的な国の一つであることは間違いないと思いますが、意外なことに小説の主題は、男性による女性差別です。スウェーデンですら一皮むけばそんな状態ですから、強制力をもって女性役員登用を義務づけることは必要であると思います。
日本の国内主要企業の女性役員比率は1%未満だそうです。今後労働人口が大きく減少する日本にあっては、女性が一生働き続けることが普通にならないといけないと思います。そのためのインフラを整備していくことが今までにも増して重要な政治課題になっていくでしょう。役員登用に止まらず、職場から全ての性差別を無くすことは、最も重要なインフラの一つです。
本題とははずれますが、ミレニアム面白いですよ。1回読み始めると、途中で止まらなくなるので、睡眠不足になっても良いときに手にとってみてください。
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なし