米国ファンド復調

業績不振の企業を買収し経営を立て直した後で売却して利益を得る買収ファンド。危機後の低迷で長引く大手銀を尻目に復調傾向が鮮明になってきた。最大手フラックストーンの運用資産は昨年末時点で1660億ドル(約13兆円)。1年前と比べ3割増え、過去最高となった。
(日本経済新聞2012年6月29日7面)

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復調の原因は、金融緩和と年金マネーの流入です。

「世界景気の先行き不安もあり、年金基金は株式投資を拡大しにくい。長引くゼロ金利で債券投資の妙味も薄れている。運用不振に伴う積み立て不足に直面する多くの年金は、残る選択肢としてファンドへの資金配分を増やしている」(前掲紙)

日本の特殊性を嫌って一旦縮小したファンドマネーの日本への流入も今後回復してくるものと思われます。何せPBR1倍割れの会社がごろごろ転がっているのですから。

そのためには買収防衛ルールの見直し等、価値創造の重要な担い手であるファンドが、普通に日本で活動できるようインフラを整備することが必須であると思います。

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