中国上場企業、「B株市場」から香港市場にシフト

中国で「B株」と呼ばれる外国人向けの株式市場から上場企業が退出し始めた。
中国コンテナ大手が売買の少ないB株の上場を取りやめて取引の活発な香港上場の株式に転換する方針を決めた。中国では1992年、外国人向けにB株市場を創設したが近年は売買が激減しており、B株の退出が相次げば市場自体がなくなる可能性もある。
(日本経済新聞2012年8月24日6面)

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「B株の売買が低迷している理由は、香港市場が強力なライバルとして台頭してきたことが大きい。外国人が自由に売買できる香港市場には、1993年の青島ビール以降、中国本土の優良企業が相次いで上場した。特に2000年代半ばからは、銀行や石油、通信といった大型国有企業が次々と登場したため、相対的にB株の存在意義は薄れていた」(前掲紙)

アジアにおける香港市場の重要性が増しています。折しも東証による大証のTOBが成立した昨日、大証の米田社長が、

「大証と東証の全社員が一丸となり『アジア・ナンバーワン』の取引所を目指していかなければ、経営統合の意味はない」
(日本経済新聞2012年8月24日4面)

とコメントしましたが、すみやかに東証・大証が融合した上で、真にグローバルな市場を目指し動き出してもらいたいものです。

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