日医工、ライツイシューで128億円調達

国内企業の間で「ライツイシュー」と呼ぶ、新株を買える権利(新株予約権)を活用した増資が相次いでいる。27日は日医工が128億円、情報技術専門書出版のSEホールディングス・アンド・インキュベーションズが9億円の調達を発表。
(日本経済新聞2013年11月28日15ページ )

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「日医工は証券会社が未行使の予約権を買い取り、調達額を事前に保証する「コミットメント型」のライツイシューを活用する。」(前掲紙)

日医工のライツイシューのコミットメントに係る引受手数料は費用計上されない旨プレスリリースに次の記載があります。

「これまでのライツ・オファリングのコミットメントに係る手数料は、発行会社が引受人に 支払う方法で行われており、この場合には引受手数料が発行会社の費用として計上される ため、発行会社の経営指標である経常利益や1株当たり当期純利益等に影響を与えること になります。
一方、公募増資では、証券会社は一般投資家の購入価格である発行価格で募集を行い、発 行会社には手数料相当額を差し引いた発行価額が払い込まれるのが一般的であり、この場 合、発行会社は引受手数料を費用計上しません。
このように、ライツ・オファリングと公募増資は、株式の発行による資本調達という経済的効果は同じながら、発行会社における手数料の会計処理が異なることから、投資家にと って財務指標等の比較が困難になる可能性があります。
今回、当社が採用する方式の場合には、投資家の支払う「行使代金」は「出資価額」に「引 受手数料」を加えた金額となり、引受手数料が発行会社の費用として計上されないため、 上記のような会計処理の違いを回避することができます。」
2013年11月27日「コミットメント型ライツ・オファリング (上場型新株予約権の無償割当て)に関するお知らせ」日医工株式会社 [PDF]

なお、ライツイシューによる発行済株式数の増加を勘案して、期末配当予想1株当たり16.00円を 修正して、12.30 円にすることをリリースしています。

【リンク】

2013年11月27日「コミットメント型ライツ・オファリング (上場型新株予約権の無償割当て)に関するお知らせ」日医工株式会社 [PDF]

2013年11月27日「期末配当予想の修正に関するお知らせ」日医工株式会社 [PDF]