東京エレクトロンは身売りしたのか

「統合は真剣勝負。精神的な余裕はない」。5日、千葉県幕張で、米アプライドマテリアルズのマイク・スプリンター会長と記者会見した東京エレクトロンの東哲郎会長兼社長はこう力を込めた。
(日経ヴェリタス2013年12月15日1ページ )

【CFOならこう読む】

「東京エレクトロンには大きな賭けだ。規模ではアプライドが圧倒。統合新会社の約3分の2をアプライド側が握る。「対等の精神」とは言うが形は「身売り」に近いだけに、危機感は強い」(前掲紙)

M&Aは株主の立場から見ると売った、買ったの話を伴います。経営者は株主価値の視点から価格の交渉を進めなければなりません。しかしだからと言って、M&Aの本質は売った、買ったにあるのではないと私は思うのです。中長期的に自社の事業を成長させるために何をなすべきか、その視点から東京エレクトロンはアプライドマテリアルズと一緒になることを選択したのです。

これを身売り、と表現するのは間違っていると、私は思います。

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