手元資金、平時の水準に

JFEホールディングスは積み増していた手元(現預金)を大幅に圧縮する。リーマン・ショック以降の金融危機に対応して、2009年3月末に2179億円まで膨らんだ現預金を、今期末には5分の1以下の400億円程度まで減らす。「今期は金融情勢が平時に戻る」(若林公平副社長)と判断、貸借対照表のスリム化を図る。
(日本経済新聞2009年8月21日13面)

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「昨年9月の米リーマン・ブラザーズ破綻以降、大企業ですら資金繰りに窮するような事態が発生した。JFEは資金繰り不安を払拭するために社債発行や銀行借入を増やし、従来400億円規模に抑えてきた手元の現預金を期末時点で2000億円まで積みました。

ただ必要以上の資金を持つことは資産効率の悪化を招くうえ金利負担もかさむ。金融不安は過ぎ去ったと判断し、現預金を平時の水準に下げる。」(前掲紙)

JFEだけでなく、手元資金を平時の水準に戻す企業が散見されるようになってきました。

必要以上のキャッシュを持つことは資産効率の悪化を招く、というのはその通りですが、資産効率を云々するなら、4,480億円も保有している投資有価証券を何とかしないといけないですよね、數土社長。

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