国際財務報告基準(IFRS)、2009年度から選択適用可能に

国際会計基準、09年度から利用可能 会計審方針

金融庁の企業会計審議会(長官の諮問機関)は2009年度(10年3月期)から「国際会計基準」の適用を企業に認める方針を固めた。同基準は欧州を中心に100カ国以上で使われており、産業界から早期の利用を求める声が出ていることに対応する。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090127AT2C2600E26012009.html

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海外で起債している一部の企業にとっては、IFRSを選択できるようになることで、コストが削減できるといった一定のメリットは生じると思いますが、一方、原則主義であるIFRSをそのまま日本に導入しても実務は動かないだろうなあと思う部分もあります。適用指針、実務対応報告、委員会報告等細かい規定に基づき日本の実務は回っているのです。また投資家サイドからは比較可能性という観点から日本基準との相違について、詳細な開示を要求されることが予想され、結局コスト面で見ても割高になってしまうことも考えられます。

私は2011年までコンバージェンスを進め、同時に日本企業向けのIFRS適用指針等の整備を進め、米国と同様2014年以降段階的にIFRSを義務付ける方向で行くのが良いと思っています。そうでないと内部統制のときと同様、またぞろ雨後の竹の子のようにハゲタカがうようよ現れ、億単位のカネを巻き上げられることになりかねません。コンサルタントに無駄なカネを使わなくても、全ての上場企業が無理なくIFRSに移行できるよう十分に時間をかけた工程表とすべきであると私は思います。

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