資本政策詳解-シイエム・シイ

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シイエム・シイの株式上場の概要は次の通りです。

シイエム・シイは、販売促進のための従業員研修やイベント運営、取扱説明書作成などのマーケティング事業と、システム開発事業を展開している昭和37年設立の会社です。名古屋に本社があり、トヨタとの取引が全体の41.4%を占めています。

公募価額は未定ですが、仮条件の下限1900円を仮定すると、2009年9月期見込みEPSが362.17円なのでPER5.2倍という水準での株式公開となります。

シイエム・シイの主な資本政策は (表2)の通りです。

創業者である林幹治氏はすでに社長を降り、代表権のない会長となっています。2006年9月に現社長である龍山真澄氏等を割当先とする第三者割当増資を行っています。また、2006年10月1日付で一部門を新設分割により子会社化し、株式会社CMCSolutions設立しています(同社の2007年9月期売上実績19億2041万円)

(表3)はシイエム・シイの株主構成です。

株主名簿の上位に、ずらりと親族が並ぶ典型的な相続銘柄です。龍山社長の持株比率は潜在ベースで8%にすぎず、創業家の顔色を伺いながらの経営となりそうです。

シイエム・シイは、過去ジャスダックが山のように上場させてきたタイプの会社で、ジャスダックは本当に魅力ある市場に生まれ変わる気があるのか疑問に思います。

従業員のインセンティブは従業員持株会によっており、11.74%とかなり大きな持分を有しています。

【リンク】

株式会社 シイエム・シイ 企業概要
http://www.cmc.co.jp/02/02.html