【TOB開示資料抜粋】MMホールディングス・カルチュア・コンビニエンス・クラ ブ

「TSUTAYA」チェーンを運営する映像・音響レンタル最大手のカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は3日、創業者の増田宗昭社長がMBOを実施すると発表した。約700億円で全株式を取得し、東証1部の上場廃止を目指す。中高年層を意識した次世代店舗の開発や中国進出、新規事業への積極投資が必要と判断。非上場化で経営の自由度を高め、事業の再構築を急ぐ。
(日本経済新聞2011年2月4日9面)

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開示資料にざっと目を通しました。以下に気付いた点を列挙します。

・会社側意見としては

ⅰ)本公開買付けに賛同
ⅱ)本公開買付けに応募するか否かについては中立

・会社側は取締役会とは別に独立委員会も第三者の株式評価を入手している。その評価も踏まえたうえで買付者と交渉を行い、当初の提案価格575円から600にまで引き上げることに成功したが、当該価格はDCFの評価の下限を下回っており、応募推奨するか否かについては中立の立場を採ることとした。

・公開買付者側は、評価者とは別のコンサルティング会社に収益予想の作成を依頼

・取締役会は算定機関を変更した事実がないことを表明している

・プルータスのDCFで使用した実効税率について、「平成23年度税制大綱を加味した35.59%及び現行の40.64%の2通りの税率を想定」している旨記載あり(平成23年度税制改正において税率が引き下げられることを勘案すると下限666円は引き上げられると考えられます)

【リンク】

2011年2月3日「MBOの実施及び当社株式等に対する公開買付けに関する意見表明のお知らせ」カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 [PDF]