信託銀、寄付を仲介

三菱UFJ信託銀行、三井住友トラスト・ホールディングス、みずほ信託銀行、りそな銀行の大手信託銀行が9月にも、個人の寄付の仲介業務を始める。
(日本経済新聞2011年8月19日4面)

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本件については、今年の1月18日に制度の概要について取り上げました。
2011年1月18日「寄付、特定信託を通じ簡単に」

「政府は2011年度の税制改正で「特定寄付信託」という新しい制度をつくり、税制優遇策も盛り込まれた。信託銀の仲介開始で、日本でも寄付が増える可能性がある。利用者は信託銀の窓口で寄付したいお金を一括で預け入れる。信託銀は寄付を毎年、一定額ずつ寄付先に送る仕組み。最低預入額は信託銀によって異なる見通し。10万円から受け付けるところや、最低額を1000万円にすることを検討している信託銀もある」
(前掲紙)

2011年度税制改正で、信託の運用益を非課税とすることや、毎年の寄付額の半分を所得税額から控除できるといった税制優遇策が盛り込まれました。公共の福祉に係る財源は、税金という形で国が強制的に徴収する形よりも、国民が自らの意思に基づき自主的に差し出す形の方が望ましいと考えられます。

それだけに寄付金の税額控除の仕組みを導入したこと自体は評価できますが、その限度を寄付額の半分とするなどというケチ臭いことを言わず、全額を税額控除できるようにしたら良いのに、と思います。

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