旭化成の米医療機器買収によるのれん負担

13日の東京株式市場で旭化成の株価が一時、前日比31円安(6%安)の487円まで下落した。
(日本経済新聞2012年3月14日15面)

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本買収の概要の概要は次の通りです(プレスリリースより抜粋。当社=旭化成です。)

(1) 本公開買付け実施者
当社米国子会社の下に設立された買収目的子会社(以下「SPC」)
本買収のため、当社は、SPCを米国マサチューセッツ州に設立しました。本公開買付け終了後、SPCはゾール・メディカル社に吸収合併され、ゾール・メディカル社は当社の連結子会社となります。

(2) 本公開買付けの対象会社
ZOLL Medical Corporation

(3) 買付けを行う株券等の種類
普通株式

(4) 買付け価格
1株当たり93米ドル

(5) 買付けに要する資金
約22.1億米ドル(予定)
ゾール・メディカル社の発行済株式総数を買付け、オプション等その他証券に関する支払いを行うために要する金額を記載しています。

(6) 買付け期間
買付け期間はゾール・メディカル社との合意の日(米国東部時間2012年3月12日)から10営業日以内に開始され、開始後最短20営業日(土曜日、日曜日および米国における祝祭日は含まれない)で終了します。なお、合意内容に基づき、買付け条件が充足されない場合は、買付け期間の延長を実施する可能性があります。

(7) 下限応募株式数
SPCは、ゾール・メディカル社の発行済株式総数の3分の2以上(完全希薄化ベース)の応募があった場合に買付けを行います。

(8) 本公開買付けによるゾール・メディカル社株式の保有割合の異動
本公開買付け前の保有割合 0%
本公開買付けおよび本合併後の保有割合 100%

「同社は「20年でのれん代1500億円程度を償却する」方針で、その場合、償却負担は年平均75億円に上る。2011年9月期の営業利益が約40億円というゾール社の業績は今後拡大するとみているが、「2~3年は収益を圧迫するため、市場は割高な買収と判断したようだ」(クレディ・スイス証券)」(前掲紙)

【リンク】

2012年3月12日「米国ZOLL Medical Corporationの買収について」旭化成株式会社